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睡眠博士のぐっすり眠りなサイエンス

 » 睡眠障害とは?

これまで睡眠に関する話題をいろいろな切り口でご紹介してきましたが、今回は改めて「睡眠障害」についてお話してみたいと思います。「睡眠障害=不眠」と思われがちですが、他にも昼夜を問わず寝てしまう「過眠」など、さまざまな症状があるのです。

解説者プロフィール
ぐっすり睡眠博士こと 金子 勝明
東洋羽毛工業株式会社 営業企画課所属
睡眠健康指導士、睡眠環境・寝具指導士の資格を持ち、商品開発、営業企画、睡眠の研究など幅広く手掛けるなんでも系社員!睡眠講座の要請を受け、講師として全国各地を飛び回り、自身睡眠不足になりながらも、日夜睡眠の大切さを訴える。

睡眠障害は88種類。不眠だけでも4種類

睡眠障害は88種類。不眠だけでも4種類睡眠障害と診断される疾病は88種類にも上り(2017年現在)、大別すると「不眠症」「過眠症」「概日リズム障害」「睡眠時随伴症」の4種類があります。

睡眠障害の中で最もよく耳にする不眠症は、日中の活動に支障をきたすほど、夜間の睡眠が量的・質的に不足している状態で、「入眠困難」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」に分類されます。それぞれの症状と原因を簡単にご説明しましょう。

  • 入眠困難
    おふとんに入っても、なかなか寝付けない状態が1時間以上続くケース。不安や緊張感が強いことが、主な原因として挙げられます。
  • 中途覚醒
    夜中に2回以上目が覚め、その後なかなか眠れなくなるケース。全体的に眠りが浅い場合に起こりやすいと言われています。主な原因は、身体的疾患、精神的疾患の他に、アルコールの摂取や加齢なども挙げられます。
  • 早朝覚醒
    予定していた起床時間より2時間以上早く目覚め、その後眠れないケース。高齢者に多く見られる、加齢に伴う睡眠パターンの変化のひとつ。またうつ病の特徴的な症状でもあります。
  • 熟眠障害
    ある程度の睡眠時間を取っていながら、目覚めた際に満足感を得られない、睡眠不足を感じるケース。主な原因は、うつや加齢が挙げられます。また前出の3つの症状によって、さらに熟眠障害に陥るケースもあります。

日中の強い眠気は過眠症のサイン!?

体の覚醒準備をするコルチゾールという物質が分泌過眠症は、夜間に睡眠を取っているにもかかわらず、日中も強い眠気に襲われます。

我慢できないほどの眠気は、重大事故の原因にもなることから、当てはまる症状がある方は、早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

  • ナルコレプシー
    危険な作業中や歩行中など、通常ではあり得ない場面でも居眠りをしてしまうほど、発作的に眠気が起きる。笑ったり怒ったり、強い情動変化によって体の力が抜けてしまう。金縛りになる。入眠直後に幻覚を見る。これらが特徴的な症状です。原因は、睡眠覚醒を制御する脳内のオレキシン産生細胞が無くなりオレキシンが欠乏するためです。
  • 反復性過眠症(周期性傾眠症)
    昼夜関係なく1日15時間以上も眠り続ける「傾眠期」と通常の状態を不定期に繰り返すケース。傾眠期は、数日から2週間程度続きます。10代など若い世代の発症が多い点も特徴です。残念ながら明確な原因は明らかになっていません。
  • 睡眠時無呼吸症候群
    朝スッキリとした目覚めが得られない。日中の眠気の他に、全身の倦怠感なども感じるケース。原因は、睡眠中に頻繁に呼吸が止まり、睡眠が妨げられることです。
  • その他
    突発性過眠症、感情障害(うつ病)に伴う過眠などがあります。

生体リズムが乱れると、眠りのリズムも乱れる

寝不足による注意力の低下は飲酒運転レベル!?睡眠や深部体温を1日周期でコントロールする「概日リズム」は、体内時計によって駆動します。ところが体内時計は、約25時間周期で動くため、1日の24時間と1時間程のズレがあります。私たちは、午前中に日光など強い光を浴びることで、このズレをリセットしているのです。逆に言えば、昼過ぎまで寝ているような昼夜逆転の生活を続けていると、ズレをリセットできず、時間軸がずれてしまうのです。

生体リズムの変調による睡眠障害を見ていきましょう。

  • 非24時間睡眠覚醒症候群
    体内時計がリセットされず、25時間周期の生活になり睡眠時間帯が毎日約1時間ずつ遅れていってしまうケース。
  • 睡眠相後退症候群
    概日リズムが大きく後ろにずれ込んでしまうケース。夜更かし・朝寝坊の生活が原因となることもあります。
  • 睡眠相前進症候群
    概日リズムが前にずれ込み、夕方頃から眠り夜中に目覚めてしまうケース。高齢者に多くみられることから、加齢が原因のひとつと考えられています。

睡眠中に大声を出したり暴れたりしたら注意!

「睡眠時随伴症」は、眠っている間に起こる心身機能の異常を指すもので、寝言や歯ぎしりなども、分類上はこの中に含まれます。ノンレム睡眠中に起きる、「睡眠時遊行症」いわゆる夢遊病と、眠りながら泣き叫ぶ「睡眠時驚愕症」は、主に子どもが発症しますが、成長とともに解消されていくケースが多いです。

睡眠中に大声を出したり暴れたりしたら注意!一方、レム睡眠中に起きる「レム睡眠行動障害」は、50歳以上の中高年に多く見られる疾患です。怒りや恐怖を伴う夢を見て、その内容に沿って暴力的な言動がみられることがあります。パーキンソン病、認知症の初期症状という指摘もありますので、気になる症状のある方は専門医に相談してみましょう。

脚に虫がはっている!?そんな感覚があったら…

睡眠障害は、身体的要因によって引き起こされる場合もあります。その代表が「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」。脚がむずむずする、ほてる、かゆい、虫がはうような感じがするといった症状が、夕方から夜にかけて出ることから、睡眠を妨げてしまうのです。脳内の神経伝達物質ドパミンの機能低下や鉄欠乏性貧血、妊娠などで誘発されることがあるほか、透析中の患者さんにも多く見られます。

また、周期的に脚がピクッと動く「周期性四肢運動障害」も、眠りを妨げる原因となります。むずむず脚症候群と一緒に発症することも珍しくありません。

いずれにしても、寝つきの悪い、眠りが浅い状態が続くと、不眠になり日常生活に支障をきたしかねません。早めの対策を心がけましょう。