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羽毛ふとん
工場見学ツアー

羽毛職人Tsubasa

vol. 3上質な羽毛ふとんの陰に、検査アリ!

工場見学ツアーの最終回は、「品質管理」に迫ります。羽毛ふとん作りでは、側生地や中身の羽毛のほか、おふとんの形になった状態での品質検査も重要です。また研究室では、ユニークな実験も行われています。さらに今回は、これまでご案内しきれなかった工場の見どころも、「番外編」としてご紹介しましょう。

工場に鳴り響く警告ブザーのワケは?

完成した羽毛ふとんは、まず除塵をします。ガソリンスタンドにある洗車機をイメージしていただくといいでしょうか。たくさんのブラシがぐるぐる回っている中を通すことで、おふとんの表面についた羽毛・糸くずなどが取り除かれるのです。

工場に鳴り響く警告ブザーのワケは?次に向かうのは、金属探知機です。おふとんにミシンの針などが混入していては大問題ですから、まずは金属の有無を検査します。万が一、金属が混ざっていると…工場内にブザーが鳴り響き、すぐさま機械が停止! 内部透視検査が行われます。

内部透視検査とは、X線検査です。空港の手荷物検査場で、見たことがある方も多いと思います。金属探知機が何に反応したのか映像で確認して、取り除けるものであれば取り除き、難しい場合、そのおふとんは解体・破棄処分されます。もったいないようですが、お客様の健康や安全に関わることですから、妥協は許されないのです。

番外編 その1:敷きふとんが浮く!?

東洋羽毛では敷きふとんも製造しています。その最終段階に、ヘムを巻く(縁周りを縫製する)工程があるのですが、角を縫う作業に注目です。まるごと1枚の敷きふとんが、ぐいんと90度回転するんです。しかも軽々と!これにはお客様も驚かれます。秘密は、敷きふとんを乗せている台の下から吹き上げる風です。さすがに敷きふとんが浮き上がるほどではありませんが、下から風を送ることで重さが軽減され、動かしやすくなるんですね。

アナログすぎるダウン率の検査方法

アナログすぎるダウン率の検査方法多くの羽毛ふとんは、ダウン90%+フェザー10%といった具合に、ダウンとフェザーが混ざっていますね。そこで混合率が正しいかチェックする必要があるのですが、その方法が実にアナログです。工場内にある研究室で、社員がサンプルの羽毛を手作業でダウンとフェザーに分けていき、それぞれの重さを比較して調べるのです。

非常に手間暇のかかる検査ですが、繊細な作業なので機械に頼ることができません。ダウン率の正確さは、製品の信頼性に関わる重要なポイントですから、毎回必ず実施しています。

おふとんを“叩く”のも重要な試験です

研究室には、温度と湿度を一定に保てる恒温恒湿室という部屋があります。羽毛ふとんの保温性を調べる時などに、外気温の影響を受けないように、この部屋を使用するんです。

その横では、おふとんの「叩き試験」が行われています。名前の通り、実際におふとんを繰り返し叩いているんです。なぜか?生地からの羽毛の吹き出しの有無や生地の丈夫さを調べるためです。羽毛ふとんは、掛けたり、たたんだり、干したりといろいろな動きをしますから、そうした日常の活動に対してきちんと耐久性があるかどうかも、しっかりチェックしています。

ちなみにこの叩き試験機は、なんと弊社の社員が考えて作ったものなんです。羽毛ふとん自体が今ほど普及しておらず、そのため試験機もなかった時代から、弊社では試験の必要性を感じて、その社員を中心に試験機まで開発していたんですね。

番外編 その2:ダウンの軽さを体感実験!

ダウンの軽さを体感実験!研究室では、ダウンの現物を見て直接触れることもできるので、ちょっとした実験を行います。お客様に目をつぶってもらい、手の平にそっとダウンを乗せていきます。「ダウンが乗ったのが分かったら教えてください」とお伝えするのですが…ほとんどの方が乗ったことに気づきません!そのくらいダウンは軽いんですよ。


いかがでしたか? さまざまな機械を活用して、徹底した品質管理が行われている羽毛ふとん作り。しかし最後に頼るのは人の目です。きちんと縫えているか、汚れやキズがないか、1枚1枚、目視で確認して合格したものだけが、お客様のもとへ届けられるのです。

ぜひ一度、工場に見学にいらして、東洋羽毛の“ものづくり”を感じていただけたらうれしいです。お待ちしています。