今回はバレトン上級編です。前回の初級編よりもステップアップしたメニューで、体幹を強化してダイエットと美しい姿勢を目指しましょう。バレトンは、大小さまざまな筋肉をバランスよく鍛えられるので、代謝の良い痩せやすい体作りも期待できます。
メインパートを始める前に、初級編のウォームアップで体を温めておきましょう。
※ 周囲に障害物がなく、足元が安定した場所で行ってください。
今回は、前回の初級編からぐっとレベルアップして、体幹を強化して体の軸を整えることを意識したメニューを作りました。軸が整うとは、バランス力のアップとも言えます。
フィットネスパートもバレエパートも、バランスを取る動きをたくさん取り入れています。体がぐらつくような動きをすると、自然とバランスが取れる位置を見つけようとしますよね。それだけでも、インナーマッスルやコアを鍛えるトレーニングになります。また軸が整うと、背骨や骨盤も矯正されて、姿勢やボディラインも整っていきます。
一方、足を踏み出したり片足で立ったりする動作は、下半身の強化やヒップアップになります。もともとバレトンは下半身の動きが多く、足の筋力をたっぷり使うんです。私もバレトンを始めて、足の筋肉がすごくつきました(笑)。でもムキムキになるわけではなくて、引き締っていくんです。それもバレトンの特長だと思います。
バレトンは、ひとつの動きに対して、意識するポイントが1つなんです。今回のメニューで言えば、フィットネスパートは軸足、バレエパートは背中、ヨガパートはツイストですから、それぞれその1点を意識していただくといいですね。
それと、レッスンを始める前にも必ず言うのですが、お腹に力を入れて、お腹にコルセットが巻かれているような感覚で動いていただきたいです。お腹の力が抜けているとコアが安定しないので、ふらつきやすくなります。またお腹が緩んでいると、腰に負担がかかってしまうので、腰を痛めるのを防ぐためにも、お腹は引き締めて動いてほしいですね。
ケガの防止という意味では、ひざとつま先を必ず同じ方向に向けることも大切です。ランジなどで足を踏み出した時に、ひざが内側に向いてしまう方がいらっしゃるので注意しましょう。またウォームアップも忘れずに行ってください。
バレトンは、見た目はわりと穏やかですが、やってみると想像以上に汗をかくんです。ハァハァ息切れがするほどではないのに汗をたっぷりかくので、初めての方は「なんで?!」と驚かれます(笑)。でも、それで興味を持って通ってくださるようです。それと、続けていると軸が整って体幹が強化されるので、ゴルフとかほかのスポーツにも活かされていくんですね。
今回のメニューは、上級編なので結構きついと思うんです(笑)。なので無理せず、ご紹介しているように、フィットネスパートのニーアップは足の上げ方を小さくしたり、ランジで踏み込んだ時の腰の落とし方を少なくしたりと、ご自身のできる範囲で強度を調整してみてください。回数や長さは変えずに、動きの負荷を軽減するのがポイントです。
また動きが難しいと感じたら、最初は手を腰に置いて、足の動きだけでもいいですね。足の動きだけでもかなり筋肉を使うので、シェイプアップ効果は期待できると思います。
スポーツジムのクラスにいらっしゃる方は、本当に年齢層は幅広くて、最高で90歳のおじいちゃんもいらっしゃるんですよ。ご自分のペースで、休みながらゆっくりやっていらっしゃいます。
それとジムの場合、口コミで参加してくださる方が多いんです。お友だちに「あのクラス、すごくいいよ」と誘われて参加して、またその方もお友だちに紹介して…と。なのでジムに仲良しのお友だちができると、会う楽しみもできて続くみたいです。やっぱり一人だと、相当本気でない限りなかなか続かないですよね(笑)。
私自身は、バレトンのインストラクターになってから、太らなくなりましたね。お酒も好きで結構飲むんですが(笑)、体重は変わらずにキープしています。それと疲れにくくなりました。またバレトンをした後は、気持ちもすごくスッキリするので、気分爽快で心身ともに快調です!やっぱり楽しいと思えることが大事ですよね。でないと続かないですから。
バレトンは、音楽に合わせて行います。テンポが128BPMの曲に合わせて動いていきましょう。
フィットネスパート
足の裏3点(親指・小指の付け根、かかと)に体重を均等にかけて立ち、おしりを締めます。
肩をぐるっと回したら、両手を軽く腰に添えましょう。
スクワットを8回行います。
足を一歩踏み出す、ランジの動きをゆっくり行います。(2回)
足の裏3点を踏みしめて、しっかりバランスを取っていきます。お腹も引き締めておきます。
★意識するのは、ニーアップの時の軸足です。左足でしっかり力強く床を踏みしめていきましょう。難しければ、足の上げ方を低くしたり、つま先立ちでも構いません。
①両足を揃えて立ちます。
②右足を一歩前に踏み出しフォワードランジ
③ニーアップ
④今度は後ろに一歩リバースランジ
⑤ニーアップ。お腹を引き上げてバランスキープです。
⑥足を揃えたら、②~⑥をもう一度繰り返します。
腕の動作をつけて、ゆっくり行います。(2回)【カッコ内は足の動き】
⑥足を揃えた状態から
⑦両手を前【フォワードランジ】
⑧上に持ち上げます【ニーアップ】
⑨前【リバースランジ】
⑩上に持ち上げます【ニーアップ】
⑪肩を右側に大きくねじります。【ニーアップをキープ】
⑫上に戻します。【ニーアップをキープ】
⑬両手を横に開きます。【ニーアップをキープ】
⑭両手を下ろして足を揃えたら、⑦~⑭をもう一度繰り返します。
⑦~⑭を少し早く行います。(8回)
一連の動きを反対側も同様に行います。
バレエパート
両手を腰に、スクワットを2回。おしりを後ろに突き出していきます。
体を起こして、ニーベントを2回。おしりを下に下ろしていきましょう。
3回目のニーベントを下で止めたら、ひざを伸ばしながらつま先を外に開きます。
足を一歩踏み込み、ポイントからアラベスクの動きをゆっくり行います。(2回)
★意識するのは、アラベスクの時の背中です。背中を長く伸ばすことを意識してバランスを取っていきましょう。
①プリエを2回行います。
②右足を一歩前に踏み込みましょう。前のひざは軽く曲げて、後ろ足は伸ばしてキープ。
③右足を前にポイント(つま先を床につける)
④足を後ろに伸ばしアラベスク。両手は軽くももに。
⑤上げている足のひざを軽く曲げて、伸ばしましょう。
⑥足を下ろしたら、②~⑥をもう一度繰り返します。
腕の動作をつけて、ゆっくり行います。(2回)【カッコ内は足の動き】
⑥つま先を外に開いた状態から
⑦両手は横【右足一歩前】
⑧体を右に倒していきます。左手は上、右手は下。
⑨両手を横に戻します【右足をポイント】
⑩左手はもも。右手は前に【アラベスクから、ひざの曲げ伸ばし】
⑪足を下ろしたら、⑦~⑪をもう一度繰り返します。
⑦~⑪を少し早く行います。(8回)
一連の動きを反対側も同様に行います。
ヨガパート
かかとをぐっと踏み出して、骨盤をまっすぐ立てたままツイストしましょう。(左右1回)
両足でしっかり床を踏みしめて、土台を安定させます。
★息を吐きながら、ウエストを絞るように大きくツイストしましょう。
①つま先を正面に向けます。
②右足を大きく後ろに引いて両手を上に持ち上げて。首・肩はリラックス。
③大きく左側にツイストしましょう。両手は前後に開いていきます。
④正面に戻って、手は上。
⑤手と足を一緒に揃えていきます。
反対側も同様に行います。
①~⑤を少し早く行います。(左右2回)
最後は深呼吸です。
吸って両手を横から上に、下ろして吐きます。
- 中村美玲さん プロフィール
- バレトン・ヨガインストラクター。幼少期よりクラシックバレエ、モダン、コンテンポラリーダンスを習う。大阪芸術大学舞踊コースへ進学し、バレエ・モダン・日本舞踊や、舞踊論・舞台生理学などを学ぶ。卒業後、上京し様々な舞台に出演。バレトン(バレエ+フィットネス+ヨガの動きを効率よく取り入れた有酸素エクササイズ)との出会いから、バレエ団退団後、バレトン・ソール・シンセシスやヨガの資格を取得。リンパケアの知識を活かしセルフマッサージを取り入れたクラスも受け持つ。現在は、都内のスポーツクラブ、カルチャースクール、区のスポーツセンターにて活動中。公式ブログ:http://ameblo.jp/mirei103/
‐免責事項‐
ご紹介しているメニューにつきましては、効果を保証するものではありません。
また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理をせず行ってください。
ケガ・体調不良などにつきましては、当コンテンツ制作者は一切の責任を負いかねます。