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 » 羽毛大解剖~キルトの秘密

羽毛ふとんにはマス目がありキルト状になっていることは、みなさまご存じだと思います。しかしキルトには重要な意味があり、さまざまな改良が加えられてきたことは、あまり知られていないのではないでしょうか。そこで今回は、羽毛ふとんのキルトに注目してみましょう。

解説者プロフィール
あったか羽毛博士こと佃 光明
東洋羽毛工業株式会社 CS推進部カスタマーサービス室所属
日本睡眠環境学会理事、睡眠環境・寝具指導士、日本羽毛製品協同組合技術委員・羽毛製品アドバイザーの資格を持ち、羽毛の性能研究、羽毛の品質管理、お手入れ方研究など、ひたすら羽毛の研究を続けてきた羽毛博士。今は、その知識を活かしお客様のご相談にのってます!

キルトの役目とは?

キルトの役目とは?羽毛ふとんの主役であるダウンは、ダウンボールと呼ばれる一つひとつ独立した繊維で、しかも極めて軽いものです。そのため入れ物となる側生地にマス目がないと、寝がえりなどによって羽毛が偏ってしまいます。また、キルトの大きさやデザイン・構造によって、保温性や体に掛けた時のフィット感に違いが出てくるのです。

表面に見えるマス目と、おふとんの内部に隠されているマチの構造。この二つをどんなデザインにすべきか? どうすれば羽毛の保温性をさらに生かすことができるか? メーカーの開発力・設計力が試される重要なポイントなのです。

キルトデザインいろいろ
  • スクエアキルト
  • 六角キルト
  • 部分キルト
  • デザインキルト

こんなに進化!東洋羽毛のキルト!

こんなに進化!東洋羽毛のキルト!日本における羽毛ふとんの歴史は、ヨーロッパからの輸入品が始まりです。そこで国内生産が始まった当初は、キルトも何箇所か留めたくらいのヨーロッパ製品をアレンジしたものでした。

しかしその後、東洋羽毛ではキルトに独自の工夫を加え、試行錯誤を繰り返しながら、より良い羽毛ふとんを目指して製品づくりを進めてきました。具体的にはどんな進化を遂げているのでしょうか。代表的なキルトを見てみましょう。

コレが始まり「ヨーロッパキルト」

まだマチがなく、表裏の側生地を一緒に縫い合わせる「縫いつぶし」で、縫い目から熱が逃げやすいという課題がありました。

東洋羽毛初の立体キルト「ホワホワキルト」(‘85年)

保温性が飛躍的にアップしたものの、マス目が大きすぎて羽毛の偏りが発生してしまいました。

マチ高約8~10㎝に「上下立体ボーダー付きドルミーキルト」(‘91年)

‘85年に登場した立体マチキルトの改良型。上下にボーダーという横長のパーツを設け、襟元の物足りなさに対応しました。

内部が2層構造に「デュアルエアーキルト」(‘02年)

ドルミーキルトの内部を2層構造に改良し、マチ高も約12㎝(6㎝+6㎝)にアップ。マチの位置を互い違いにすることで、縫い目から熱が逃げるのを抑えました。

人間工学的発想「ヴィーナスキルト」(‘04年)

人間の体型を考慮したユニークなキルト。体型に沿わせることで、従来品のキルトよりフィット感が向上しました。

画期的な山型のマチ「マウンテンキルト」(‘05年)

画期的な山型のマチ「マウンテンキルト」(‘05年) デュアルエアーキルトが、2層構造にするために中に布を挟んだことで、重量が増えてしまったことから改良。表裏の縫い目の位置をずらしながら、使用する布の量も減らす画期的なアイデアでした。

羽毛が上質でないと
マチの厚みを保てない

画期的な山型のマチ「マウンテンキルト」(‘05年)現在の掛ふとんはマチがおよそ10㎝もあります。しかし厚みが均等なわけではなく、体が当たる中心部分のマス目は羽毛を多めに入れるなど、充てんする羽毛の分量も細かく計算されています。

またどんな幅広のマチも、その厚みを保てなくては意味がありません。重要なのは羽毛の質。たっぷりの空気を抱え込んで、ふっくらと膨らむボリュームのあるダウンを使っていないと、マチの厚みを維持できず、結局ぺたんこになってしまうのです。

画期的な山型のマチ「マウンテンキルト」(‘05年)一方、肌掛けのような薄手のおふとんは、マチが不要なので現在も「縫いつぶし」で作られています。しかし、縫い目から熱が逃げやすいという課題は残ります。そこで東洋羽毛では、縫い目部分に「Tコートテープ」という特殊なフェルトのテープを挟み込むことで、熱の放出を抑えるとともに、縫い目からの羽毛の飛び出しも防いでいます。

ご紹介してきたように、東洋羽毛の羽毛ふとんは、極めて複雑な内部構造をしています。これは、優れた縫製技術を持つ熟練の職人がいる、弊社でなければ実現不可能と言っていいでしょう。しかも、こうした構造のアイデアの中には、職人が自ら考え出したものもあるのです。開発力と技術力の融合は、この先どんなアイデアや新製品を生み出すでしょうか。ぜひご期待ください!