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睡眠博士のぐっすり眠りなサイエンス

 » 良い目覚めと悪い目覚めの違い

朝、目覚まし時計に頼ることなくすっきり目覚めると、本当に気分がいいですよね。体の疲れも取れて、心身ともに爽快な状態で朝を迎えると、活力に満ちた1日を過ごすことができます。そこで今回は、良い目覚めを得るためのコツなどについてお話しましょう。

解説者プロフィール
ぐっすり睡眠博士こと 金子 勝明
東洋羽毛工業株式会社 営業企画課所属
睡眠健康指導士、睡眠環境・寝具指導士の資格を持ち、商品開発、営業企画、睡眠の研究など幅広く手掛けるなんでも系社員!睡眠講座の要請を受け、講師として全国各地を飛び回り、自身睡眠不足になりながらも、日夜睡眠の大切さを訴える。

「何時に寝るか」が爽快な目覚めのカギ!

「何時に寝るか」が爽快な目覚めのカギ!睡眠時間が不足すれば、翌朝の目覚めが悪いのは言わずもがな。ですが、深夜や明け方に床についたら、お昼頃まで十分に眠ったのに何だかだるい、眠った気がしない、そんな経験をしたことはありませんか?

ある大学で、4,000人を超す学生に対して健康調査が実施されました。その結果、7~9時間程度の睡眠が取れている場合、睡眠時間の長短よる目覚め度に大きな差は見られませんでした。ところが睡眠時間が同じ場合、就寝時刻が早いほど目覚め度が高くなるという傾向が見られたのです。

すっきり目覚めるには、「何時間眠るか」だけでなく「何時に寝るか」も気にかける必要がありそうです。

眠り始め2~3時間の睡眠の深さに注目

気持ち良い目覚めは、いわば熟睡できたことの証。眠り始めの2~3時間に現れる深い睡眠を、きちんと取れるかが熟睡感を左右するといいます。そこで体温に注目してみましょう。人の深部体温(体の中心部の温度)は1日の中で上下しており、その変動は睡眠と密接に関係しています。深部体温が下がることで眠気が起き、上昇に従って目覚めるのです。

眠り始め2~3時間の睡眠の深さに注目寝る1~2時間前に入浴などで一度体温を上げておくと、就寝する頃に下がってきて眠気も起きやすくなります。湯船にお湯をためるのが億劫な方には、足湯がおすすめです。埼玉県立大学看護学科講師・吉永亜子氏によると、入浴できない入院患者さんに足浴を行ったところ、約6割の人が「足浴した方がよく眠れる」と答えたそうです。また「朝の目覚めが良くなった」という感想もあったといいます。体温の上げ下げをうまく利用して、睡眠の質を上げましょう。

光を活用して生体リズムを整える

前述した深部体温の変動の他に、睡眠に関わるリズムに体内時計があります。体内時計は約25時間周期で動いていることから、1日の24時間とは1時間ほどのズレがありますが、光に当たることでズレがリセットされ、新たな1日を刻み始めるのです。

光を活用して生体リズムを整える また、体内時計に働きかけて眠りを誘うことから「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンは、光を感知すると分泌が抑制され、暗くなると促進されます。
夜遅くまでパソコン作業をしたり煌々と明かりのついた部屋にいたりすると、体は昼間と勘違いして体内時計が狂い、光によってメラトニンの分泌が抑えられて眠気も起こりにくくなってしまいます。眠るべき時間に眠れない、起床時間になっても体が目覚めないという状態になり、当然、目覚めも不快に…。
体内時計とホルモン分泌の2つの生体リズムを整えるために、午前中に光を浴び、夜はブルーライトや明るい照明を避けるようにしてみてください。

スヌーズ機能が寝起きを悪くする?!

メラトニンが眠りを誘うのに対して、体の覚醒を促すのはコルチゾールです。起床する数時間前から分泌が増え、体温や血圧などを上昇させて目覚める準備をします。しかし二度寝、三度寝と寝起きを繰り返すと、脳は起きるのか眠るのか混乱して、結局目覚める準備が整わないまま起きることになります。目覚まし時計のスヌーズ機能を使い過ぎると、かえって寝起きが悪くなることがあるのです。

スヌーズ機能が寝起きを悪くする?!一方、コルチゾールを増加させる副腎皮質ホルモン(ACTH)は、寝る前に起床時間を意識することで、その時間に向かって徐々に増えることが分かっています。「明日は○時に起きる」と決めて眠ることで、脳がACTHを分泌させてその時間に自己覚醒ができるようになり、さらに自己覚醒が習慣化されると、目覚まし時計に頼ることなく目覚められるようになるといいます。

いずれにしても、起床時間を一定にして睡眠リズムを整えることが一番です。光や体温変化を活用して、心地よい目覚めを手に入れましょう。

[参考文献]
・愛知大学名占屋体育研究室 滝沢宏人、松岡弘記、村瀬智彦「就寝時刻、起床時刻、睡眠時間が朝の目覚め度、朝食摂取頻度に及ぼす影響」
・埼玉県立大学看護学科 吉永亜子「足浴と睡眠;ゆった~り足浴して、とろ~り眠る」
・守田優子[監修]『睡眠大辞典』ベースボール・マガジン社、2016
・満尾 正『若いと言われる人があたりまえにやっている ⑯の老けない習慣』主婦の友社、2016
・石川泰弘『たった一晩で疲れをリセットする睡眠術』日本文芸社、2015
・櫻井 武『睡眠障害のなぞを解く』講談社、2015
・山本恵一『“睡眠満足度”があなたの年収を変える!眠りの技法』サンクチュアリ出版、2014
・林田健一『朝、スッキリ目覚め「いい眠りだったな」とつい言ってしまう本』主婦の友社、2014
・内山 真『睡眠のはなし』中公新書、2014
・菅原洋平『誰でもできる!「睡眠の法則」超活用法』自由国民社、2013/『あなたの人生を変える睡眠の法則』自由国民社、2013
・内海裕子、白川修一郎[監修]『快眠のための朝の習慣・夜の習慣』大和書房、2011
・櫻井 武『睡眠の科学』講談社、2010
・坪田 聡『病気にならない睡眠コーチング』青春出版社、2008