デスクワークでも立ち仕事でも、足のむくみは悩みの種。足首がゾウのようにもっさりしたり、ふくらはぎがジンジンとしびれるような感覚になったり。そこで自分でできるむくみケアを学んで、スッキリとした足を目指すとともに冷えもケア。心地よいセルフマッサージで、お休み前のひとときをリラックスしましょう。
そもそもむくみは、リンパの滞りによって起こります。血液には心臓というポンプがありますが、リンパにはポンプ機能がないので、周りのものの動きによって流れるんですね。それが、動脈の拍動、外からの刺激や水圧などの外圧、呼吸による横隔膜の動き、腸のぜん動運動、そして骨格筋の動きなどです。
例えば、ずっと同じ姿勢を続けていると、筋肉自体が凝り固まってしまってリンパの流れを悪くしてしまいます。また腸の周りにはリンパがいっぱい集まっているので、ここが滞ると非常にむくみやすくなります。
塩分の多い食事も、むくみやすくなります。反対に利尿作用のあるカリウム(ジャガイモ、サツマイモ、キノコ類など)、血流を改善するビタミンE(カボチャ、アボカド、ゴマ、アーモンドなど)、上質の筋肉を作るたんぱく質(肉、魚、豆類、卵など)といった栄養素を摂っていただくと、予防につながりますので、食生活もチェックしてみてください。
足は、単に細いだけでなく程よく筋肉が付いて、足を閉じて立った時に、太もも・ひざ・ふくらはぎ・くるぶしの4点ができるだけくっつくのが理想と言われています。ただ最近は、体が歪んでいる人が多く、特に若い方は筋力の低下も気になります。また、使い過ぎている筋肉と全然使えていない筋肉のバランスが非常に悪いんですね。
例えば内転筋(ももの内側の筋肉)やお尻の筋肉が上手に使えていない人は、股関節が外側に開いてしまいます。すると立つ時に内またになったり、まっすぐ立っていられなくて片足重心になったり、足をクロスさせるX立ちになったり。
理由のひとつは歩き方が悪いことです。体重が後ろに乗って、足だけが前に出ていくような歩き方の人が多いんですね。するとむくみやすくなったり、ふくらはぎだけが太くなったりしてしまいます。肋骨のすぐ下くらいから足が始まっているようなイメージで、足を踏み出す時、骨盤も一緒に乗っていくように意識してみてください。
今回ご紹介しているメニューは、マッサージオイルなどを使わないので、お洋服を着たままでも行っていただけます。お仕事の合間など1日のどのタイミングに取り入れていただいても構いませんが、やはりお風呂の中やお風呂上がりなど、体を温めた状態で行っていただくのがおすすめです。
その際、一生懸命やるあまり、呼吸を止めてしまう方がいるのですが、自然な呼吸で、むしろ少し痛みを感じた場合などは息をゆっくり吐きながら行いましょう。
全部のメニューでなくてもいいので、まずは2週間続けてみてください。むくみにくくなったり、疲れが取れやすくなったりといったことを感じていただけるのではないかと思います。
私はアンチエイジングデザイナーとして、外面だけではなく、顔や身体の悩みを根本から改善していくことを目指しています。例えばどんなにお肌がきれいでも、姿勢が悪いと若々しく見えないですよね。ご紹介しているマッサージと一緒に、ぜひ歩き方にも気を配ってみてほしいと思います。適度な筋肉がつくと、よりバランスの取れた美脚に近づいていきますよ。
足の指の間には、動脈と静脈の結合ポイントがあります。
ここを刺激することで、血行が促されるので、冷えが気になる方には特におすすめです。
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- 1片足を立てて座り、両手で足先を包むようにつかむ。足の親指と人差し指の間、小指と薬指の間を、それぞれ10回ほぐす。
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- 2続けて、足首に向かって、足の甲を3か所順にもみほぐす。
- 2続けて、足首に向かって、足の甲を3か所順にもみほぐす。
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- 3 同じように、人差し指と中指の間、薬指と中指の間を10回ほぐす。
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- 4 続けて、足首に向かって、足の甲を3か所順にもみほぐす。
反対の足も同様に行う。
老廃物が溜まりやすく、こりに気付きにくい足首まわりと、ふくらはぎを同時にほぐします。
こり固まった足首を押しながら、周囲の筋肉を伸縮させることで、血液とリンパが流れ、筋肉のこりも和らいでいきます。
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- 1足首の正面を親指で押さえ、くるぶしの後ろ側に人差し指を引っ掛けるようにしてつかむ。
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- 2かかとを床につけたまま、つま先を10回上げ下げする。
- 2かかとを床につけたまま、つま先を10回上げ下げする。
反対の足も同様に行う。
リンパは体の表層だけでなく、筋肉の奥にも流れています。
ふくらはぎの緊張をほぐして、奥にあるリンパの流れを促し、老廃物を排出しやすくしていきましょう。
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- 1足の裏を床につけたまま、ふくらはぎを触ってみて、固さやこりを感じる部分を両手でつかむ。
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- 2 4本の指をしっかりこりにくい込ませ、そのまま左右に20回揺らす。
- 2 4本の指をしっかりこりにくい込ませ、そのまま左右に20回揺らす。
反対の足も同様に行う。
ひざの裏のリンパ節が詰まっていると、ふくらはぎが太くなったり、ひざの上に脂肪がつきやすくなったりします。このメソッドで、しっかり詰まりを流していきましょう。
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- 1足の裏を床につけたまま、ひざの裏のリンパ節を触ってみて、こりや痛みを感じる部分を両手でつかむ。
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- 2かかとを床につけたまま、つま先を10回上げ下げする。
- 2かかとを床につけたまま、つま先を10回上げ下げする。
- <ポイント>
4本の指でしっかりリンパ節をとらえます。リンパ節がわかりにくい時は、立って確認しましょう。ひざの裏に触れてみて、コリコリする部分がリンパ節です。
反対の足も同様に行う。
足の付け根(そけい部)には、リンパ節が集中し、太い血管も通っています。しっかりと刺激して、リンパと血液、両方の流れを促進すると同時に、足全体の緊張もほぐしていきましょう。
- 1 片足を伸ばして座り、ひざの下に丸めたバスタオルを置き足の力を抜きやすくする。
- 2伸ばしている足と同じ側の手でひざ上をつかみ、反対の手で足の付け根にあるリンパ節を押さえる。
- 3 ひざを足の付け根から離すように押しながら、左右に30秒ほど揺らす。
反対の足も同様に行う。
- 村木宏衣さん プロフィール
- アンチエイジングデザイナー、スタイルM代表。
エステ、整体、さらに松倉クリニック&メディカルスパでの経験を経て、多角的な独自の美容メソッドを確立。2003年スタイルMの代表となる。マッサージなどのエステの手法だけでなく、西洋医学、東洋医学、骨格矯正、身体調整法などあらゆる要素を取り入れ、結果を追求。美容専門誌『Voce』の「ベストサロン&クリニック」で2009年、2010年、2011年の3年連続1位を獲得。モデル、女優など各界の著名人も顧客に名を連ねる。おもな著書に『脚やせ・お腹やせ 4週間もみ出しリセットプログラム『1日1分からできる美脚リセット』がある。
「スタイルM」ホームページ:http://www.style-m.jp/
‐免責事項‐
ご紹介しているメニューにつきましては、効果を保証するものではありません。
また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理をせず行ってください。
ケガ・体調不良などにつきましては、当コンテンツ制作者は一切の責任を負いかねます。