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東洋羽毛スペシャリストインタビューご活 の有名人
の方に睡眠と健康、ライフスタイルについてお聞きしました。

「美しくなりたい」という女性の願いをかなえるため、「自分の手で、さらに美しくなる」メソッド(=手法)を日本中の女性たちに紹介し続けている、ビューティ・アーティザン(=美の職人)の田中宥久子(ゆくこ)さん。

その”美の哲学”とは?その情熱はどこから来るのでしょう?ご自身の考える美と健康法についてもお話を伺いました。(取材:2011.2)

長年、美容の最前線を走り続けていらっしゃいますが、田中さんが追求される「美」とは、どのようなものですか?

「美しさ」とは、造作ではありません。顔にはその人の生き方すべてが表れます―もちろん、顔だけでなく、立ち居振る舞い、言葉、考え方、知性など、すべてに。容姿のコンプレックスなんて誰にでもあるでしょう。「美人ほど整形したがる」と言われるほどですから。コンプレックスがある分、実は誰もが「美しくなりたい」という欲求を持っているもの。

「もう若くないから」「時間がないから」「お金がないから」と言い訳をするのは、逃避でしかありません。「美しくなりたい」という自分の気持ちから逃げずにどう向き合うかです。

多くの方々が私のメソッドを実践して本当に自分の顔が変わると、「ちょっとキレイな色の服を着てみようか」「ヒールを履いてみようか」と、気持ちに変化が現れて、どんどん輝き始めます。

コンプレックスから一歩踏み出すこと、自分が変われる事に気づくことで生き方までを前向きにできる―それを「自分でできる」事が素晴らしいのです。私の役割は「人を美しくする黒衣(くろこ)」ですから、きっかけを与えているに過ぎないんです。

大人気となった『造顔マッサージ』『体整形マッサージ』ですが、まだよくご存知でない読者の方もいらっしゃいますので、その概要を教えてください。

『造顔マッサージ』『体整形マッサージ』は、一人でも多くの女性に、「美しくなりたい」という願いを叶えてもらいたいという思いから生まれました『造顔マッサージ』『体整形マッサージ』は、一人でも多くの女性に、「美しくなりたい」という願いを叶えてもらいたいという思いから生まれました。開発には16年かかりました。

『造顔マッサージ』は、ただ、皮膚の表面だけをマッサージする方法とちがい、顔の筋肉を強化し、溜まった脂肪や老廃物をリンパへ流すことで、たるみやシミ、くすみもなくすという方法。

例えば、頬骨下・小鼻の横にあるごろごろした「こり」。これは脂肪と老廃物の塊で、実はその重みで皮膚が下がり、影になるんです。この塊を柔らかくして、散らして、リンパに流す。これで、影が原因のほうれい線がなくなるんです。

それから、マッサージのとき、とても大切なのがマッサージクリーム。質のいいものを使っていただきたいですね。油性のクリームはくすみの原因なので、要注意です。それから、力の入れ方も重要。特にリンパに流すときは、手の重みだけでソフトに流します。

『体整形マッサージ』は、全身の筋肉のバランスやリンパの流れを改善する方法です。顔の歪みなどは、全身の骨格、筋肉すべてが関連して起きてきます。骨盤がズレていると、左右の筋肉のバランスが悪くなり、背骨が歪み頚椎にまで影響します。

これは、普段の姿勢や立ち方、座り方、頬杖をつく、噛むときのクセなど、自分の生活の中のさまざまなところに原因があります。そのようなクセを自分で改善しながら、『体整形マッサージ』を続けることで、顔の輪郭までかなり変えることができるんです。

ずっと美しく、若くいるために、心がけるべきこと、実践すべきことは?

自分でキレイになろうと努力をするまずは、「自分のことは自分で責任をとる」と考えること。これは、自分でキレイになろうと努力をすることでもあります。

私は、サロンにお越しいただくお客さまにも、必ずご自身でやっていただくよう宿題を出します。毎日、自分でコツコツやる。マッサージは、クリームひとつあれば自分でできます。毎日継続することが”美への近道”なのです。

外見の美しさだけではありません。人にはそれぞれの生き方がありますから、自分の人生を、人のせい、社会のせいにしないで、自分の責任として生きていく。そうやって毎日コツコツ自分を磨いていくことで、内面からの美しさが自然ににじみ出てくる。そう考えると、年齢を重ねることは楽しみですね。

例えば10代の高校生だって若くないと私は言うんです。一番若いのが15歳、そう考えれば高校生でも16歳以上はもう若くないですよね。例えば進学したいのであれば、10代でどこまで勉強したかで大学が決まる。大学で頑張って社会人になって、20代をどう生きたかで30代が決まっていく。

私は人生のピークを80歳にしたいと思っています。「美は細部に宿る」、日々のケアも、生活も、細かいところまで手を抜かないこと。それが、10年後の自分の「美しさ」につながるはずです。

それから、これって当たり前のことなのですが、謙虚であること。謙虚というと、一歩下がって控えて…。皆さん、そんな風に勘違いされているんですが、私は、自分がまだ発展途上で、いろんな事を吸収する隙間がある、だから人の意見も聞ける、10年後を見据えて学べる、と考えているんです。

田中さんご自身が、美と健康のために習慣にされていることは何ですか?

特別な健康法もスポーツもやっていませんが、ひとつだけ気をつけているのは、絶対に体を冷やさないこと。”冷え”は、むくみにもつながりますし、内臓が冷えると健康にも良くありません。私が今凝っているのは「薬膳」。中国へ出かけて勉強しています。体を温めてくれる、旬のお野菜と薬草の入りのスープをいただいています。

生活習慣でいうと、メリハリのある生活を送ることを心掛けています。そのためにも、仕事の緊張を抜き、自分をリセットするためのバスタイムはとても大切です。時間は20分足らずですが、まず、洗い場で体を洗いながら『体整形マッサージ』。それから、ゆっくりバスタブに浸かります。最近は、シャワーだけしか浴びないという若い方も多いですが、ちゃんと湯舟に入ることをおすすめします。自分のリセットはもちろん、体の”冷え”も取れますからね。

睡眠については、いかがでしょう?美容と睡眠について、何かアドバイスがありますか?

気持ちよく眠るための工夫も必要お肌のためには、睡眠はとるに越したことはありません。でも、誰でも色々な理由でなかなか眠れないこともあると思います。ストレスが溜まっていたり、悩みがあったり。まずは、それを自分で解決することですね。

気持ちよく眠るための工夫も必要です。私の場合は、寝る前は大好きな読書で自分を取り戻す時間を持ちます。また、寝具は、寝返りを打っても摩擦で布団が動かないよう、シーツやカバー、パジャマ類を全てシルクにしています。残念ながら日本ではシルク製品は高いので(笑)、中国へ行く機会に購入するようにしています。どうしても眠れないときは、お砂糖を入れた温かい牛乳を一杯。心身共にほっこりするとよく眠れるようですね。

もうすぐ65歳になる今も、一段とエネルギッシュに活躍を続ける田中さん。一つ一つの言葉が、「美」を生み出すプロとしてのプライドに満ちていて、凛とした美しさを感じました。インタビュー後の雑談中、「あんこが大好き!」と和菓子のお話をされた瞬間の笑顔が素敵でした。「人間らしさ」も、美の大切な要素かもしれませんね。

【プロフィール】 ビューティ・アーティザン/田中宥久子さん
1946年、福岡県生まれ。美容学校を経営する祖母の教えを受け、幼い頃から美粧の基礎を学びながら育つ。国家資格習得後、あらゆる美のクリエーターとして、映画やテレビ、舞台、CMなどで幅広く活躍。コスメブランド『SUQQU』のクリエーターを経て2006年独立、2007年に独自ブランド『Y・METHOD』を設立。
著書『田中宥久子 美の法則』『田中宥久子の造顔マッサージ-10年前の顔になる-(マッサージDVD付きブック)』ほか多数。

田中宥久子(ゆくこ)さん