寝起きの頭をシャキッとさせて、気持ち良く家事や仕事をスタートしませんか?今回は、誰でも簡単にできる呼吸法のご紹介です。
毎朝の呼吸習慣は、心身をリフレッシュできるだけでなく、心を落ち着つかせてリラックスしたり、イライラを解消したり。さらに美容やダイエット効果も期待できますよ。
みなさん無意識に呼吸をしていると思いますが、「リズム」「深さ」「長さ」は人それぞれ。人は生まれた時は自然と腹式呼吸をしていて、呼吸法の世界では赤ちゃんの呼吸が一番のお手本と言われています。それがストレスや体のゆがみ、姿勢の悪さなどから、どんどん浅い呼吸になっていってしまうんです。
呼吸は全身運動ですが、呼吸筋*が硬いと深く長い呼吸を苦しく感じます。まずはストレッチで筋肉をゆるめて、正しい姿勢に直すことも大切です。自分の状態をチェックするには、仰向けに寝て呼吸をしてみて、
①肩が動いていないか
②息を吸った時に胸とお腹がきちんとふくらんでいるか
③背中や腰が床から浮いてしまっていないか
の3つをチェックしてみてください。
*呼吸筋=横隔膜やろっ骨周辺の筋肉など呼吸に使用する筋肉。
脳は心臓の4倍の酸素が必要だと言われています。呼吸が浅いと取り込める酸素量が減り、集中力や記憶力に影響が出ます。また免疫力の低下や疲れやすくなったりすることもあります。
反対に意識的に深い呼吸をしていくと、細胞が活性化して免疫力が上がり、疲労回復にもつながります。また腹式呼吸を行うと、横隔膜が上下して腸が刺激されるので便秘を改善するのに役立ちます。代謝が上がることによるダイエット効果や、体幹が鍛えられることによるウエストシェイプも期待できます。
また適度に酸素を細胞に送ることで、アンチエイジングや美肌にもつながると言われています。私自身、顔全体ニキビだらけだったのが、呼吸法を続けていくうちにほとんど吹き出物が出なくなりました。
「息」という字は「自」らの「心」と書きますね。呼吸と感情は連動しています。イライラ、緊張している時は、息を「吐く」ことを意識すると副交感神経が優位になりリラックスできます。一方、やる気が出ない時などは、息を「吸う」ことに重点を置くと交感神経が優位になり頭がスッキリします。
ご自宅で呼吸法を行う場合は、朝の時間帯がおすすめです。活動を始める前にバンザイ呼吸法でも腹式呼吸法でもいいので、なるべく決まった時間に行うといいですね。朝できなくても、お昼休みなど1日のどこかでできればOKです。その場合、満腹時は避けて食後1時間は空けてください。また締め付けのないリラックスできる格好で行いましょう。
寝る前に行う場合は、目を閉じて目から入ってくる情報をシャットアウトして、ゆったり息を吐きながら、自分の心身がゆるんでいくイメージを持つと心地良く眠りにつけますよ。
私は呼吸法を始めた時、食事制限なしで、1カ月で3キロ痩せたんですよ。それがうれしかったですね。不思議と食事の量が減ったんです。恐らく自律神経のバランスが整って、ストレスがなくなってくると、自然と適正な食事量になっていくのだと思います。
みなさんもご自身にあった呼吸法を見つけて、まずは1カ月続けてみてください。続けるコツは「目的を忘れないこと」。自分が何のために呼吸法を行っているのかをきちんと意識すると続きやすいですし、効果が出始めると楽しくなってきますから。
ストレスを感じると肩や首まわりがコリやすくなります。呼吸法の前に、ストレッチでコリをほぐすことで心も体も和らぎ、呼吸も楽になっていきます。
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- 1肩をゆっくりと内側から外側に回す。
- 1肩をゆっくりと内側から外側に回す。
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- 2 続いて外側から内側に回す。肩の力を抜いて肩だけ回すイメージで。呼吸は自然呼吸で行う。これを各3回行う。
※肩コリはもちろん、肩をゆるめると目の疲れも取れていきますので、疲れ目にも効果的です。
- 2 続いて外側から内側に回す。肩の力を抜いて肩だけ回すイメージで。呼吸は自然呼吸で行う。これを各3回行う。
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- 1首を左右にやわらかくねじる。
- 1首を左右にやわらかくねじる。
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- 2 続いて前後にやわらかく動かしてリラックス。呼吸は自然呼吸で行う。これを各3回行う。
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- 1息を吸いながら手を頭の後ろに組み、両肘を近づけおへそを覗くように頭を前に倒していく。息を吐きながら、できるだけ額をお腹に近づけるようなイメージで。
- 1息を吸いながら手を頭の後ろに組み、両肘を近づけおへそを覗くように頭を前に倒していく。息を吐きながら、できるだけ額をお腹に近づけるようなイメージで。
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- 2頭を前に倒した状態のまま、首を左右にねじる。
このねじる動きを3回行う。※首まわりが緊張していると呼吸もしづらくなりますので、ゆるめてあげましょう。
- 2頭を前に倒した状態のまま、首を左右にねじる。
朝の体を活性化させる呼吸法です。バンザイポーズで胸を大きく開いて、鼻から息をたくさん吸い込むことで、副交換神経から交感神経へ切り替わり、脳をスッキリ目覚めさせる効果があります。
- 1 両手をおへその辺りに置く。
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- 2軽く腹部を押しながら、息を吐き出して上体をゆっくりと倒す。
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- 3完全に息を吐ききったら、右足を一歩前に出しながら、ゆっくりと上体を起こす。
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- 4両腕を大きく伸ばし、バンザイのポーズで息を吸う。その時、手の平は上に向け、首筋も伸ばす。
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- 5息を吐きながら、両手をゆっくりとお腹まで下ろし、足も元の位置に戻す。
これを3セット行う。足は左右交互に前に出す。
- 5息を吐きながら、両手をゆっくりとお腹まで下ろし、足も元の位置に戻す。
※交感神経が活性化するので、朝の忙しい時間、たった30秒この呼吸法を行うことで、一日中元気に活動することができます。ただ、やりすぎると立ちくらみや、めまいが起きることがあるので3回程度を目安にしましょう。
不安やプレッシャーを感じると心も体も緊張状態になります。また息は、胸だけの浅い呼吸になっています。息をゆっくり吐きながら、心と体の緊張を下へ下ろしていき、最後は地面へと送り出すイメージで呼吸を繰り返します。すると気持ちもどんどんと落ち着いていきます。動作も加えるとさらにイメージが体へ伝わりやすくなるので、手の動きと呼吸を合わせて行いましょう。
- 1 両手を頭に軽くかざし、息を吸う。
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- 2両手をゆっくりと前に下ろしながら、息を吐いていき胸の辺りで一旦止める。
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- 3そこからさらに息を吐きながら、おへその辺りまで手を下ろす。
①~③を2回繰り返す。
- 3そこからさらに息を吐きながら、おへその辺りまで手を下ろす。
※心と体の緊張を呼吸とともに一旦お腹の中心まで下ろすイメージで行いましょう。
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- 4最後に、自然な呼吸に戻し、つま先はつけたままで、トントントンと5回ジャンプをしながら、お腹の中心に集めた息をすべて地面に下ろすイメージで終了。
これを2セット行う。
- 4最後に、自然な呼吸に戻し、つま先はつけたままで、トントントンと5回ジャンプをしながら、お腹の中心に集めた息をすべて地面に下ろすイメージで終了。
※最後にポジティブな言葉を心で唱えると効果も倍増。「私は落ち着いている」「大丈夫、上手くいっている」などなんでも結構です。言葉も息と連動するので、仕上げにぜひ、プラスの明るい言葉を心の中で唱えてみましょう。
ストレスやイライラを改善する腹式呼吸法を行います。お腹を意識的に凹ませながら息を長く吐く呼吸です。この呼吸は、横隔膜が上下に動き通常の呼吸の約3倍も多くの酸素を取り入れることができます。そのため、代謝が上がり痩せやすくなったり、内臓が刺激され血行が良くなったり、冷え性の改善や血圧を下げる効果が期待できます。 また自律神経のバランスも整うので精神面にも効果があります。吐く息に意識を向け、イライラやストレスを吐き出すイメージを持つと良いでしょう。
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- 1おへその辺りに手を当て、ゆっくりと口から息を吐き出す。
- 1おへその辺りに手を当て、ゆっくりと口から息を吐き出す。
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- 2吐くにつれてお腹が少しずつ凹むのを手で感じながら、ゆるく長く吐く。
※最後まで息を吐ききるのがコツ。すると、無理をしなくても、自然と鼻から息が入り、息が入るとお腹は自然と膨らみます。
※慣れてきたら「吸う息の長さ1:吐く息の長さ2」の割合で。 最初は5分、慣れてきたら10分程度続けてみましょう。
- 2吐くにつれてお腹が少しずつ凹むのを手で感じながら、ゆるく長く吐く。
※腹式呼吸法にツボ押しをプラスすることで、血液の循環が良くなり、リラックスが高まる効果が生まれるとともに、血圧の低下を助けたり、冷えをやわらげたりする効果も期待できます。
- 血圧の低下を助けるツボ 血圧を下げる効果がある、のどぼとけにある「人迎(じんげい)」のツボを5秒程度軽く圧してから腹式呼吸法を行う。
- 冷えをやわらげるツボ 冷えに効果的な足の指と指の間にある「八風(はっぷう)」のツボを、5秒程度、裏表から押してから、腹式呼吸法を行う。
- かでかるゆうこさん プロフィール
- 呼吸法トレーナー。ココロミプロモーション代表。18歳でプロゴルファーを目指し、プロテスト合格目前で夢敗れる。その強烈な体験から、あらゆる心理学・メンタルトレーニングを学び、イメージ・呼吸・習慣化の力で思い通りの人生を創る独自の呼吸メソッドを考案。月1回の呼吸ワークショップの他、企業や大学で呼吸法講座も担当。現在、千葉みなとで少人数制の女性専用呼吸サロンを経営。呼吸法を通して、心身が健康になり幸せ体質になるレッスンは丁寧でわかりやすいと毎回満席。2児の母。
かでかるゆうこオフィシャルブログ: http://ameblo.jp/yukokyu/
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ご紹介しているエクササイズにつきましては、効果を保証するものではありません。
また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理せず行ってください。
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