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美文字トレーニング、きれいに書くコツ!<ペン字編> - ペン字講師 中村美玲さん

今回は、より早く効率的に美しい字が書けるようになるためのトレーニング方法をご紹介します。美文字のポイントを頭で理解しながら書くことで、確実に美しい文字に近づくことができますので、ぜひ実践してみてください。

美文字トレーニング、きれいに書くコツ!

どの年代もそれぞれ「字の悩み」がある

どの年代もそれぞれ「字の悩み」がある 私の教室の生徒さんは女性が多く、20~70代まで年齢は非常に幅広いですね。20代の方は、社会人になって恥ずかしくない字を書きたい、履歴書や結婚式の祝儀袋・芳名帳を上手に書きたいという方が、30~40代は、冠婚葬祭関係に加えて、お中元やお歳暮のお礼状、お子様の受験の願書など、妻やお母さんとして字を直したいという方が多くいらっしゃいます。

最近は50代の方も多く、ご自分の時間ができて何かを始めたいと通われています。60~70代の方は、趣味で楽しみたいという方が多いですね。あと老化防止とか、若い方に混ざって楽しみたいという方もいらっしゃいます(笑)。

ブログで男性の生徒さんの写真を載せてから、男性も増えてきました。男性は理論的に解釈することが得意なので、みなさん真面目にコツコツ取り組まれています。

まずは「書き姿」を美しく!

まずは「書き姿」を美しく!小学校以来、字を習っていないという方が多く、思わず二度見してしまう筆順で書いている方が少なくありません(笑)。筆順を間違えると、文字全体の形が変わってしまいます。例えば「右」は、縦画のはらいが一画目で、横画が二画目。横画の方が長いんです。ところが横画から書いている人は、ほとんどの場合、はらいが長くなってしまうんです。「有」や「布」も同じです。

そのため教室では、筆順辞書を引くことをおすすめしています。私が教室で使用している辞書は、手書きの書体で印刷されています。パソコンなどのデジタルの文字は、読むことを前提にデザインされた書体で、手書きの書体とは違うので、それを「きれいな字・正しい字」とは思わないでいただきたいんですね。ぜひ書き方の本などで「手書きの文字」を見てみてください。

あとは姿勢の悪い方やペンの持ち方が違う方も多いです。と言っても、持ち方は簡単には直せないので、特に女性には「まずは見た目(書き姿)を美しくしましょう」とお伝えしています(笑)。せっかくおきれいな方が、不格好な書き方をしていたらもったいないですからね。

祝儀袋や芳名帳に書く練習は…

祝儀袋や芳名帳に書く練習は…お手本を見てひたすらマネするような練習ではなく、どこをどう書いたら美しい字になるのかという法則を知ることが大切です。すると、いろいろな字に活かせるようになり、お手本が無くても、自分自身で気をつけて書けるようになり、字が整っていくんです。

練習する際は、水性ボールペンは滑りやすく、また筆圧をかけても太さにあまり変化が出ないのでおすすめしません。ゲルインクのボールペンや鉛筆など筆圧の強弱が見えやすい筆記具がいいですね。また、小さく書くとごまかせてしまうので、ご自分のクセを知るためにも、ぜひ大きな字で練習してください。

みなさんがよく気にされる、祝儀袋(不祝儀袋)や芳名帳の書き方のポイントをご紹介します。祝儀袋の名前を書くスペースは縦8cmくらいなので、そのスペースに収まる練習を繰り返すといいですね。一方、芳名帳は立って書きますから、立って書く練習もおすすめです。また枠の真ん中にきれいに収めるには、一文字目を中心に合わせることが大切です。ご自身のお名前の字の中心がどこにあるのか、確認してみてください。

自分自身の価値も上げてくれる美文字

ある生徒さんは「字のうまさは、絵のうまさのようにセンスだと思い、諦めていたけど、字はきちんとした書き方によって美しく書けることがよくわかりました」と感想を寄せてくださいました。字を書くことが苦手な方ほど、上手に書けたときに「書けた!」とびっくりされるんです(笑)。初回のレッスンだけでも、結構みなさん変化があるので、ご自身の字のビフォーアフターを見て「全然違う!」と感動されることもよくあります。

私は人前で字を書くことにまったく抵抗がないんです。それはやっぱり、字に対して自信がついたからだと思います。書く機会が少なくなっていることもあって、字がうまいということが希少価値になっていると感じます。ですから、字がうまいとその人自身の価値も上がるような気がしていますね。

実践!美文字トレーニング

1.指を動かすトレーニング/ペンを思い通りに操る

親指・人差し指・中指の3本で、ペンを均等持ち方と、指の動かし方のトレーニングです。

親指・人差し指・中指の3本で、ペンを均等に握ります。

横画を書く時は、親指で押します。3本の指には、それぞれ役割があります。

横画を書く時は、親指で押します。

縦画を書く時は、人差し指
はねる時は、中指縦画を書く時は、人差し指で押します。
はねる時は、中指で押します。


この役割を意識して書くことがペンを思い通りに操るポイントです。
何度かペン先を動かして練習してみましょう。
3本の指でペンを支えながら、先端を自由に動かせるようになると、楽にのびやかな線が書けるようになります。

2.運筆のトレーニング/線質を向上させる

文字の基本となる線の質を向上させる、運筆のトレーニングです。
線が揺らいだり波打ったりするのを改善します。
漢字とカタカナはおもに直線、ひらがなは曲線で構成されていますので、それぞれ練習しましょう。

直線で漢字の練習

直線で漢字の練習です。

横画は、漢字の「三」をイメージして書いてみましょう。

直線で漢字の練習親指で押す意識を持って、
1本目、少し上に反って右上がりです。
2本目、右上がりです。
3本目、下に反ります。
横画の基本は右上がりですが、2本以上ある場合は、上下に反って方向を変えて書くことがポイントです。

縦画は、「川」の字をイメージして書いてみましょう。

2.動きをつけた筋弛緩法筆圧を保ちながら、人差し指で押す意識を持って、
1本目、頭をしっかりと打ち込んでから、止めて、左にはらいます。
2本目、頭を打ちこんで止めます。
3本目、まっすぐ下にはらいます。焦らずゆっくり、はらいましょう。
縦画は、書き始めをしっかり打ち込んで書くことがポイントです。

縦画から「はね」を書いていきましょう。

中指を意識してはねます。中指を意識してはねます。

「横・縦・はね」と続けて書いてみましょう。

角をしっかり止めて書きましょう。角をしっかり止めて書きましょう。

曲線でひらがなの練習

曲線でひらがなの練習です。

ひらがなは、書き始めを軽く、真ん中を強く書くイメージです。

直線で漢字の練習 「り」や「ち」、「ら」のもとになる曲線です。
「あ」や「め」のもとになる曲線です。
「て」や「そ」のもとになる曲線です。
矢印部分で力を加えて、点線部分で力を抜くように書いてみましょう。

3.美文字のコツ

次に、覚えておくと便利な美文字のコツをご紹介します。
ここからは、マス目のある用紙で練習すると、なお良いでしょう。

締まりのある文字にする

まずは、「日」や「口」など、角のある漢字をきれいに書くコツです。

「日」を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。
右上の角をしっかり止めます。
画と画の隙間を開けずに接して書くと文字が締まります。また左下と右下の角は、縦画が出るように書きましょう。

ただし「口」だけは、右下の角は横画を出すように書きます。
ただし「口」だけは、右下の角は横画を出すように書きます。

文字のバランスを整える

「青」や「美」など横画が何本もある漢字をバランスよく書くコツです。

「青」で練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。一本目、横画はやや上に反ります。
二本目、右上がり、
三本目、やや下に反ります。

線の間隔を均等に、一画だけ長く、全部の線を平行に書かないことがポイントです。
横画を書く練習で行ったように、三本目を長くすることで、文字に安定感が生まれます。

偏の書き方

偏のある漢字をバランスよく書くコツです。
「元の字の右側をカットする」という意識を持つとスペースが生まれ、つくりが収まりやすくなります。

「木偏」で練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。
まずは通常の「木」を書いてみます。
この右部分をカットしたものが木偏になります。

右上の角をしっかり止めます。

「木編」を使って「林」を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。

右上の角をしっかり止めます。
NG編とつくりが重ならないように、通常の木の左右バランスで書かないように気をつけましょう。

「牛偏」を使って「牧」を練習してみましょう。

牛偏

右上の角をしっかり止めます。
NG牛偏の四画目のはらいは、長すぎないように気をつけしましょう。

「言偏」を使って「語」を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。

右上の角をしっかり止めます。
NG編とつくりが離れすぎないように気をつけましょう。

4.文章を真っ直ぐに書くコツ

最後に、文章を真っ直ぐに美しく書くコツです。
一文字一文字がきれいでも、全体が曲がったりばらついたりしては台無しです。縦書きと横書きそれぞれのコツをご紹介します。

文字の中心を揃える

縦書きの場合は、中心を揃えて書きます。

「よろしくお願い申し上げます」という文章を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。NG

「よ」は、一画目の横画を中心から書き始めます。
最初の一文字が中心からずれると、そのまま文章全体がずれてしまいます。まずは書き始めの位置に注意しましょう。

漢字、ひらがなとも、左右に分かれる文字は中心がずれやすいので、特に文字の中心を意識して書き進めましょう。

横書きの場合は、行の中心を揃える書き方と、底辺を揃える書き方があります。
横書きは文章の全体像をイメージしながら、文字の高さに注意して書きましょう。

「青く美しい空」という文章を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。
中心を揃えで書く場合は、文字の高さの中心を揃えて書きます。

右上の角をしっかり止めます。
下揃えで書く場合は、文字の大きさを考えながら底辺を揃えて書きましょう。

上下に分かれている漢字は、上の部分を長く書くと下が詰まりやすくなる上下に分かれている漢字は、上の部分を長く書くと下が詰まりやすくなるNG
上下に分かれている漢字は、上の部分を長く書くと下が詰まりやすくなるので気をつけましょう。

文字の大小に気をつける

文字の大小に気をつけてバランスよく書きましょう。
ひとつの文章の中では、漢字を一番大きく、次はカタカナ、ひらがなは一番小さく書くのが基本です。

「午後3時よりミーティングを行います」という文章を練習してみましょう。

右上の角をしっかり止めます。

智伊さん プロフィール
ペン字講師。大人のためのペン字・筆ペン教室「the BASIC」主宰。
大学卒業後ピアノ講師として大手音楽教室に入社。5年間勤務後オーストラリアへ留学のため退社。帰国後は一般企業に勤めながら、長年続けていた書歴を生かし、2006年に東京品川区で書道教室をスタート。その後、ピアノ指導も再開する。2016年11月、横浜みなとみらいに大人向けの少人数制ペン字教室「the BASIC」を開業。現在ピアノ講師・ペン字講師の2足のわらじで活動中。
大人のペン字・筆ペン教室「the BASIC」ホームページ:http://www.thebasic-mm.com

智伊

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