寒さが厳しい冬だけでなく、クーラーを使う夏場にも
多くの女性が感じている「冷え」。
そこで今回は、女性はもちろん男性にもおすすめの、
野菜を使った冷え対策のかんたん朝食レシピをご紹介します。
冷えの大きな原因は血行不良です。食事で改善するには、にら、長ねぎ、にんにくなど、硫化アリルを多く含み、血行を促してくれる食材を積極的に取りましょう。また、しょうがや根菜など体を温める作用のある野菜も効果的です。
肉はエネルギーを生みダイレクトに体を温めてくれる反面、脂分の多いものの取り過ぎは、血液がドロドロになり、結果的に血行を悪くして冷えてしまいます。肉や魚は”ほどほど”に。
それともうひとつ、そもそも食べ過ぎないこと! 食べ過ぎると消化しようと内臓に血液が集中して、末端に血液が行きわたらなくなり、手足が冷えてしまうんです。腹八分目で抑えることも、冷え性対策の重要なポイントです。
1日の食事で見てみると、朝はエンジンがかかるように、まずはきちんと朝食を取る習慣をつけましょう。時間がない時は、梅干し番茶(湯のみに梅干しを入れてつぶし、おろししょうが、醤油1~2滴、番茶を加える)を1杯飲むだけでも、やってみてください。
昼は、外食の方が多いと思いますが、冷えが強い時は「マイしょうが」を持ち歩いて、お味噌汁などにちょっと足すのもいいですね。おやつには、ビタミンEが豊富で血液をサラサラにしてくれるナッツ類がおすすめです。
夜は特に、食べ過ぎないことです。動画でご紹介してるレシピは朝食用ではありますが、いずれも汁ものでおなかにたまる分、食べ過ぎを防いでくれます。夕食に取り入れるとダイエットにもいいですよ。
きゅうり、なす、トマトといった水分の多い夏野菜は、夏場は体の熱を取ってくれますが、寒い時期は反対に、体に水分をため込んで体を冷やしてしまいます。
これらの食材は、しょうがやにんにくなど体を温める作用のある食材と組み合わせたり、塩ではなく味噌で味付けをしたりといった工夫をするといいでしょう。
温かい料理で内臓を温めるのも効果的です。マクロビオティックの陰陽の考え方では、生→茹でる→煮る→蒸す→炒める→揚げるなどの順で、体を温める作用が強くなると言われています。といって揚げものばかり食べると、油をたくさん取ることになるので、煮物と組み合わせるなどバランスを取りましょう。
温泉につかって温まりながら喧嘩をする人って、そういないですよね(笑)。血めぐりが良く体が温まっていると、気持ちもほぐれてくるんです。私自身、野菜中心の生活になって、冷えが改善されてから、前よりイライラしにくくなったように思います。
みなさんも、ちょっと疲れているなとか、イライラしている時は、温かいものを食べて体を温めると、心もリラックスできると思いますよ。
冬野菜としょうがのスープごはん
しょうがのパワーで即あったか!
抗酸化力のある野菜でお肌のアンチエイジングに。
切り干し大根のカリウムでむくみも解消。
- 材料:2人分
- a - かぶ、にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ、玉ねぎ 各30g
(1cm角に切る)
– 切り干し大根 10g(洗ってざく切り ※戻さずに使います)
– しょうが 1片(みじん切り)
– ローリエ 2枚
– 塩 小さじ1/2
– オリーブオイル 小さじ1
– 水 2カップ - ごはん 2膳分
- a - かぶ、にんじん、ブロッコリー、かぼちゃ、玉ねぎ 各30g
- 作り方
- ① 鍋にaの材料を入れて中火にかけ、煮立ったら弱火で3分、野菜が柔らかくなるまで煮込む。
- ② 器にごはんを盛り、①をかける。
One Point!
春はキャベツや新玉ねぎ。夏はなすやズッキーニ、パプリカなど、季節ごとにいろいろな野菜で作ってみて!
ころころ野菜の即席豆乳シチュー
「くず」の温め効果でぽかぽかに! 女性ホルモンと似た働きをする、豆乳のイソフラボンで美肌にも◎。
- 材料:2人分
- a - ブロッコリー、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも
各50g
(1cm角に切る)
– 水 大さじ3 - b - 豆乳 2カップ
– くず粉 大さじ1
– 白味噌 大さじ2
- a - ブロッコリー、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも
各50g
- 作り方
- ① bの材料をよく混ぜてくず粉と味噌を溶かす。
- ② aの材料を鍋に入れて蓋をし、強火にかける。湯気が出たら弱火で2分蒸し煮し、①を入れてひと煮立ちで火を止める。バゲットなどを添えてどうぞ。
One Point!
冷蔵庫の残り野菜で作ってもOK。ただし、トマトなど酸の強い野菜は豆乳が分離してしまうのでさけて。たくさん作っておいてカレー粉などでアレンジするのもおすすめ。
にら、ねぎ、しょうがの体ぽかぽか梅雑炊
血行促進と血液サラサラ、ダブルの冷え取り!
梅干しのクエン酸で疲労回復。
疲れている日の夕食にもぴったり!
- 材料:2人分
- a - 梅干し 2個
– 水 2カップ - b - にら 1/2把(小口切り)
– 長ねぎ 1/2本(小口切り)
– しょうが 1片(みじん切り) - ごはん 2膳分
- a - 梅干し 2個
- 作り方
- ① aを鍋に入れて中火にかけ、梅干しを菜箸でつつきながら煮立たったら野菜を入れる。
- ② ①にbの材料を入れたら火を強めて1分、ごはんを入れてさらに1分煮込んで火を止める。
One Point!
にら、長ねぎ、しょうががカギなので、この3つはぜひ入れて。もやしや細切りの大根などをプラスしてもGood。
- 庄司いずみさん プロフィール
- 野菜料理家。野菜ソムリエ、かんぶつマエストロの資格を持つ。ブログに掲載した100%食物性の素材のみで作る料理が話題となり、野菜料理家としてさまざまなメディアで活躍。レシピ本やブログのほか、雑誌、テレビ、講演会などでもオリジナルレシピを紹介している。主な著書に『女子のための冷え取りレシピ 野菜でつくる冷えないからだ』(中央公論新社)、『フルーツ酵素デトックスレシピ』(家の光協会)がある。
公式ブログ:http://ameblo.jp/izumimirun/