アロハ!今回はフラ(フラダンス)をご紹介します。フラは有酸素運動で脂肪燃焼効果が期待でき、姿勢の改善や筋力強化にもつながるので、エクササイズとしてもおすすめです。お子さんからシニア世代までみんなで楽しめる点も魅力。基本ステップを組み合わせたコンビネーションで、楽しく踊りましょう!
※ 周囲に障害物がなく、足元が安定した場所で行ってください 。
フラはもともと、気持ちを伝えるためにつくられた踊りです。古代ハワイでは、神への感謝を表現するために儀式を行い、踊りを捧げていたことからも、フラはハワイの伝統であり神聖な踊りです。またフラは女性が踊るイメージが強いかもしれませんが、古典的な踊りは男性が中心だったんです。
フラの踊りには、「アウアナ」と「カヒコ」という2つがあります。カヒコは、古典的なフラで打楽器に合わせて踊ります。自然や神に対する礼拝を込めて、詩を唱えながら踊るという宗教的で神聖な踊りです。アウアナは現代的なフラで、音楽に合わせて歌詞を手話のようなハンドモーションで現しながら踊ります。また、カヒコに比べて厳格なルールがないので、自由に表現することができます。
一般的には「フラダンス」と言われることがありますが、「フラ」という言葉自体が「踊り」を意味するので、実は「フラダンス」という言い方はしないんですね。また今回ご紹介しているステップのうち、カホロは歩く、ヘラは広げる、といった具合に、名前が動きを表現しているものもあります。
フラはお腹を引き上げ、体幹を意識し、骨盤を揺らしながら、足はステップを踏みます。全身運動なのでダイエット効果が期待できますし、呼吸しながらステップを踏むことで有酸素運動になりますので、脂肪燃焼にもつながります。骨盤周りの筋肉もほぐれ、骨盤調整効果も期待できます。
お腹の力が抜けた状態で踊ると腰に負担がかかる可能性がありますので、しっかり腹筋を使って上体を引き上げておきましょう。また、ひざを痛めている方やひざが弱い方は、負担にならない範囲で行ってください。
ハワイアンミュージックを聴くことで、心が癒されリラックスできるので、忙しい日常を送っている方も、フラを踊っている時間は、リフレッシュできストレスも解消できます。また、フラは笑顔で踊るので、幸せな気持ちになれますよ。
パウ(パウスカート)は、本来は古典的なカヒコを踊る時に着るもので、神聖なものなので、下から履くのではなく、上から着るんですね。お教室によっては、そういった伝統を大切にしているところもあります。発表会などでパウを着る場合は、踊る曲に合わせた柄や色を着ますが、フラの練習用に購入される際は、ご自身がフラを楽しめるような、気分が上がるような色や柄のものを選ぶといいと思います。丈はスネの半分くらいが一般的です。練習やエクササイズが目的の場合は、少し短めで足の動きが確認しやすいものを選ぶのもいいでしょう。
また花飾りを付ける時は、右は未婚(orパートナー募集中)、左は既婚(orパートナーがいる)というルールがあります。ハワイに行かれる機会があったら、右(未婚orパートナー募集中)・左(既婚orパートナーがいる)をお花でアピールするのもいいですね(笑)。
私のレッスンにいらっしゃる方の目的は、運動がしたい方もいれば、ダンスがしたい方もいて様々です。年齢も幅広くて、お子さん、お母様、おばあ様の3世代でいらっしゃる方もいます。ですが最初の目的は違っても、フラを踊ることでエクササイズにもなるので、楽しく運動ができることに魅力を感じて通われる方が多いように思います。
実際に、「簡単な動きで運動効果が高くて、汗をかけて気持ちがいい」とか、「肩こりや腰痛が改善しました」とか、「親子で家に帰って一緒に復習することができ、フラが親子で共通の趣味となりコミュニケーションが取れてとてもうれしい」など、うれしい感想をたくさんいただきます。
フラを踊ることで、みんなが笑顔になり、幸せな気持ちになり、運動にもなり、お子さんからお年寄りまで幅広い世代の方に出会えて、コミュニケーションが取れるのが一番の魅力だと思います。
1.フラポジション(基本姿勢)
まずはフラの基本姿勢、フラポジションを確認しましょう。
まずはフラの基本姿勢、フラポジションを確認しましょう。
両手は軽くこぶしを握ったら、腰に置きます。ひじをしっかりと張って、胸を広げましょう。肩の力は抜いてすっと下ろし、首を長く保ちます。足幅はこぶし1つか1つ半分くらい空けて、ひざは緩めます。ひざとつま先は同じ方向にまっすぐ正面に向けて、お腹は引き上げておきます。
★フラは基本的に上半身は動かさず、美しい姿勢をキープして、腰でリズムを取る踊りです。
2.ステップ
カオ
それでは、基本ステップの「カオ」を練習しましょう。
フラポジションから、右のつま先をちょんと床に着きます。
そのまま、つま先からかかとへ、ぎゅーっと踏み込んでいきます。
この時、踏み込んだ方の骨盤が上がります。左も同様に。踏み込みながら、骨盤が上がります。
ゆっくり繰り返しましょう。
足裏をしっかり使って、上体は美しいままキープ。身体の軸がぶれないように気をつけます。骨盤の体操だと思って骨盤周りの筋肉を柔らかく動かしましょう。
慣れてきたら、骨盤で8の字を描くように動かしていきましょう。
★ 骨盤周りの筋肉がほぐれるので、骨盤を整えやすくなり、左右対象に骨盤を揺らすことで骨盤調整につながります。
★ 美しい上体をキープしながら腰でリズムを取ることで、腹筋や背筋が鍛えられ、体幹の強化にもなります。骨盤底筋やももの内側の筋肉も鍛えられます。
カホロ
次は「カホロ」です。フラポジションから、横に2つ歩くステップです。
まずは右足を横に1歩踏み出します。
右足に左足を揃えます。
さらに右足を横にもう1歩踏み出します。
左足を添えてつま先を床にちょん。
この時、カオと同じように踏み出した方の骨盤が上がります。
次は反対方向へ左足から2ステップです。
④の左足を左横に2歩踏み出して右足を床にちょん。
骨盤で8の字を描くように重心を移して、足を踏み出します。
ゆっくり繰り返しましょう。
★カオと同様、足裏をしっかり使って、上体は美しいままキープ。骨盤周りの筋肉を柔らかく動かしましょう。
★骨盤周りの筋肉がほぐれるので、骨盤を整えやすくなり、左右対象に骨盤を揺らすことで骨盤調整につながります。
カホロに合わせたハンドモーション
手の平を下に向けて、胸の前に構えます。
右足を横に踏み出す時に右手をまっすぐ右横に伸ばして進みます。
左足を横に踏み出す時は、伸ばした右手を戻しながら同時に左手を左横に伸ばします。
戻す手が伸ばす手に釣られて行かないように胸の前で止めます。
ヘラ
続いて「ヘラ」のステップです。
フラポジションから、右足を斜め45度前に出します。出した足と反対の骨盤が上がります。
ゆっくり戻します。
左足も45度前に出して、反対側の骨盤が上がります。
ゆっくり戻しましょう。
斜め45度前に出した足は内側を正面に見せるイメージで、上体は美しいままキープしましょう。
これを繰り返します。
★ 腹筋が弱いと、ヘラは上体が前かがみになりやすいので注意しましょう。特に腹筋を意識して、お腹を引き上げておきます。 カオ、カホロ以上に、お腹を引き上げておかないと上体がぶれるので、より腹筋が鍛えられます。
ヘラに合わせたハンドモーション
挨拶や愛を意味する「アロハ」のハンドモーションです。
ヘラのステップの間、両手を胸の前でクロスします。
ステップの終わりと同時に両手を腰に戻します。
カホロイン
最後は「カホロイン」のステップです。
フラポジションから、右のつま先を90度横に向けながら床を踏みます。
2歩目は左足を正面に向けたまま床を踏みます。
3歩目は右足を正面に戻します。
4歩目は左足を揃えてつま先を床にちょん。
1歩目だけが90度横向きで、2歩目・3歩目・4歩目はカホロステップと同じです。
反対も同様に行います。
★ 上体は美しいままキープ。腹筋と背筋を意識して、お腹を薄くして、上体を引き上げます。背中をまっすぐ伸ばして。横を向いた時に姿勢が崩れてしまうので、特に姿勢は意識しましょう。
★ 他のステップと同様に、腹筋、背筋、骨盤周りの筋肉や、体幹が鍛えられるので、下半身の筋力アップにもなります。
- 岩坂 美緒さん プロフィール
- MIO-STYLE主宰ボディメイク&フラインストラクター、JADP認定リンパケアセラピスト
幼少よりバレーボールに励み、引退後は芝居やダンス等で舞台に出演。 その後、インストラクターの仕事に魅了され、インストラクター業に転向。2007年より大手スポーツジムに7年在籍した後、中央区立総合スポーツセンターや久が原スポーツクラブなどでもインストラクターとして活動。月間100本以上のレッスン(フラやエクササイズなど様々な種類のレッスン)を毎月担当した経験も経て、2012年に「MIO-STYLE」の主宰としてレッスンを開始。フラクラス(フラアウアナ、親子フラ、フラエクササイズ)、ボディメイククラス(エクササイズやストレッチ)やパーソナルトレーニングなど行っている。
「MIO-STYLE」HP
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また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理をせず行ってください。
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