パーソナルカラーを知ることで、どんなことに役立つのかというと、やっぱり自分を魅力的に見せてくれるというのが一番大きいですね。エイジングケアじゃないですけど、本当に肌がきれいに見えるとか、逆に色によってシワが深く見えたり、クマが濃く見えたりすることもあるのです。

あとは服やコスメを選ぶのが簡単になります。もちろん使いたい色、好きな色がある方は、それを優先するのがおすすめですが、こだわりがない方も意外と多くいらっしゃいます。ですからパーソナルカラー診断は、おしゃれにあまりこだわりがない方や苦手意識がある方にこそ、実はおすすめです。

例えばコスメ選びにおいては、「オレンジリップよりローズリップを塗るときまる」とか、「アイシャドウならベーシックな茶色の中でもオレンジブラウンがいい」といったことが、まさに分かるようになります。その軸を決めやすくなる。自分を“盛れる”ベースが分かるのが、パーソナルカラーのすごく良いところだと思っています。

イエローベース春診断はしたものの結果を使いこなせないという方は、とても多いです。よく色の説明で、「イエローベース春（イエベ春）」はフレッシュでキラキラな印象なんて言ったりしますが、それは色そのものの印象が黄緑や明るい黄色といったキラキラ、元気、可愛らしいという印象が強いだけで、雰囲気やテイストもキラキラ、フレッシュにする必要はありません。ご本人のイメージは、色選びには関係ないのです。そこを混ぜて考え、難しくなっている場合も見受けられます。色のイメージが、そのままその方に似合うイメージではないのです。

個人的におすすめしたいのは、「ベーシックカラーを抑えること」です。例えばイエベ春と診断されて黄緑が似合うよと言われても、カラフルな色に興味がなければ、黄緑色の洋服!? となることも。「困ったらこの色を選べば間違いない！」という使いやすい色が各タイプにあります。例えばイエベさんならベージュやブラウン、キャメル。ブルベさんなら紺やグレー、黒。それを抑えるだけでもグッとアイテムを選びやすくなると個人的に思います。

あとは特に洋服の場合、色だけで選ぶものでもないですよね。シルエットが似合っているとか、デザインが似合っているとか。全体で「似合う」をつくり込むのも大事かなと思います。色だけに縛られると、もったいないです。

ブルーベース冬 「あの子が塗っているテラコッタのリップ、すごくおしゃれなのに、私が塗ると微妙…」となった時、ネガティブな方だと私が可愛くないからだと捉えてしまうことがあります。私はそんなタイプでした。でもそうではなくて、あなたにはもっと魅力や個性を引き立ててくれる色がある、それだけなのです。卑下せず悲しくならずに、これは単に私が苦手な色だっただけだ！とポジティブに捉えて、そこから新しい色探しに進んでいけるのもパーソナルカラーのいいところかなと。

私自身、そんなに脂っぽくないのに顔がテカテカしていると言われたことが過去にあるのですが、それはまさに私のパーソナルカラーである「ブルベ冬」の人の特徴のツヤ感でした。カラーコンタクトをしているようだと言われることも多いのですが、それも黒目と白目のコントラストがはっきりしている「ブルベ冬」の特徴でした。

パーソナルカラーを知ると、自分ではコンプレックスとかマイナスに思えていた特徴を、上手に活かせるようになります。自分に自信が持てるようになって、ポジティブになれると思いますよ。

パーソナルカラーに男女の違いはありません。診断方法も同じです。私のサロンの場合、結婚式の前に受けられる男性がいらっしゃいますね。やっぱり結婚式って“盛りたい”一大イベントですものね。男性の場合だとスーツの色がダイレクトに影響するので、ネイビーが得意な方もいれば、黒が得意な方もいるし、エンジっぽい色が得意な方もいる。その辺は、まさにパーソナルカラーだなと思いますね。

診断を受けると、「この色じゃないといけない」というふうに義務に感じてしまう方もいらして。でも全然そんなことはなくて、選択肢のひとつとして楽しく使っていただけたらと思います。 ここぞという時に、それこそ結婚式とか、家族写真をバチバチに決めて撮るとか。絶対盛りたい！素敵になりたいという時に、ものすごく味方になってくれるのがパーソナルカラーだと思います。