体が硬いとヨガは難しい? いえいえ、そんなことはありません。むしろ体が硬い人ほど、ヨガを行うことで自分と向き合い、自身の体調を知る良いきっかけになります。ポーズとともにゆっくり呼吸をしてリラックスすれば、心も体もきっと軽くなりますよ。
ヨガをストレッチやスポーツの一種と捉えている人も多いと思いますが、そもそもヨガは古代インドで誕生した修行法と言われています。
それが運動不足や健康維持、ダイエットといったさまざまな悩みを抱える現代社会において、ストレス解消などの目的に使われるようになりました。
現在、ヨガには細かな流派を合わせると、100を超える種類があります。私が取り組んでいる「アシュタンガヨガ」は、呼吸とポーズを連動させながら、流れるような一連の決まったポーズを練習していくのが特長で、力強いダイナミックなヨガです。
ほかにも運動量の多いものから、リラックス重視のものまでたくさんの種類があるので、レッスンを受けられる場合は、ご自身の目的にあった相性の良いものを選びましょう。
ヨガの魅力としてまず挙げられるのは、いろいろなポーズを行うことで柔軟性が増して、しなやかな体になれることだと思います。
また、深い呼吸や筋肉の伸縮によってリンパや血液の流れが良くなると、内臓が活性化され、便秘の緩和や腸内環境が整えられることも期待できます。
ぜひ、体の中からもキレイになって、エイジレス・ボディを目指してほしいですね。
精神面でも、ポーズや呼吸によってリラクゼーションを得ることができますから、ストレス解消はもちろん、ストレスによる病気の予防にもおすすめです。
特に夜、のんびり行えるストレッチ系のヨガを取り入れると、1日の疲れを取りつつ、心もリラックスして、心地良くおやすみいただけるのではないでしょうか。
体が硬いとヨガは難しいと思われるかもしれませんが、体が硬いということは、体の状態がわかりやすい、ということでもあるんです。また硬くなっているところをほぐすのは気持ちが良いですよね。
ただし、ポーズをする際は無理をしすぎないこと。最初はお手本と同じようにポーズができなくて当たり前。自分のリミットを知ることも、ヨガの大切なポイントです。
まずは簡単なポーズを1日ひとつでいいので取り入れてみては。もっと言うと、深呼吸をするだけでもいいと思います。ヨガは自分の体、内面との対話があってこそ。心と体をリラックスさせる時間を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。
私は以前、生理痛に悩まされていたのですが、ヨガを始めてからとても楽になったんです。ヨガでは、姿勢を意識したり、股関節や骨盤をよく動かしたりするの
で、姿勢からくる生理痛にはおすすめですね。
またヨガは、自分を知るツールのひとつとしても良いと思います。
例えば、気持ちが沈んでマイナス思考になっていたとしても、それを悪いことと否定するのではなく、今自分はそういう状態なんだと発見し、受け止めることができるようになったと感じています。
ヨガは体の柔軟性だけでなく、生きていくうえで、毎日を過ごしやすくしてくれる”心の柔軟性”のようなものも与えてくれると思います。
リラックスヨガで毎日ぐっすり!
【はじめる前に】
・周りがうるさいと集中しにくいので、なるべく静かな環境をつくりましょう。
・服装は体を締め付けない動きやすいものがおすすめ。
・滑ってケガをしないために、なるべくヨガマットを敷きましょう。
・飲食後すぐは行わないように。
・病気やケガをしている場合や妊娠中の人は、必ず事前に主治医とご相談ください。
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- 1あぐらで座り、背筋を伸ばし、お腹に手をおく。腹式呼吸で、お腹を膨らませながら鼻から吸って、へこませながら鼻から吐く。
3~4回繰り返したら、自然な呼吸に戻す。※あぐらが難しい場合や背筋が伸びにくい場合は、お尻の下にブランケットなどを敷いたり正座でもOK。
- 1あぐらで座り、背筋を伸ばし、お腹に手をおく。腹式呼吸で、お腹を膨らませながら鼻から吸って、へこませながら鼻から吐く。
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- 1四つん這いになる。手は肩の真下、膝は腰の真下に置く。手は肩幅、膝は腰幅に広げる。
- 2吸う息で背中をそる。
- 3 吐く息で丸めて目線はおへそに。これを3~4回繰り返す。
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- 1四つん這いで膝は腰の真下、手は肩よりやや前に置く。手のひらはしっかり広げ、つま先を立てる。
- 2両膝を床から離し、お尻を上に引き上げ目線はおへそに。手、足、お尻で三角形をつくる。
心地よく腰を伸ばしながら3~4回ゆっくり呼吸したら、四つん這いに戻る。
※三角形の姿勢が辛い場合、両膝を曲げるか、かかとを上げてもOK。余裕があれば、かかとを床につけて膝を伸ばす。
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- 1足の裏と裏を合わせて手でつかみ、吸って背筋を伸ばす。
- 2 吐いて前屈。
前屈のまま3~4回呼吸をしたら、
吸いながら上半身を起こし、あぐらになる。
※足先は体から少し離す。前屈は無理のない範囲で行う。
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- 1足を伸ばして座る。
- 2右足を立て、左手で右足を抱え込む。
吸いながら背筋を伸ばし、吐きながらツイスト。
この姿勢で3~4回呼吸し、吸いながら正面に戻す。
反対も行い、正面に戻した後あぐらになる。
※背筋が伸ばしにくい場合は、お尻の下にブランケットなどを敷いてもOK。
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- 1仰向けから膝を立て腰幅に広げる。膝下にかかとがくるように。つま先は真っ直ぐ、手のひらは下向きで体に近づける。
- 2両手で床を押し、お尻を床から持ち上げる。
この姿勢で3~4回呼吸し、吐いてお尻を下ろす。
※首の安全を保つために、顔は横に向けず真上に向けたままに。
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- 1仰向けから両膝を抱え込む。
- 2上半身を起こして、吐きながら、額を膝に近づける。この姿勢で3~4回呼吸し、吐いて上半身を下ろし、膝を立て足を元に戻す。
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- 1仰向けで足を腰幅に広げる。手のひらは仰向けにし、体から少し離して力を抜く。 ゆったりと自然な呼吸で全身の力を抜き、2~3分そのままで(もっと長くてもOK)。 少しずつ呼吸に意識を戻し、手足を動かす。 両膝を立てて右に寝返りをし、両手を使って体を起こす。 あぐらになり両手は太ももの上。目を閉じ今の自分の状態に意識を向ける。
- 山口 つぐみさん プロフィール
- ヨガインストラクター。美容専門学校を卒業後、化粧品会社にビューティーアドバイザーとして勤務。雑誌でIYCインターナショナルヨガセンターを知り、2004年にアシュタンガヨガと出会う。ヨガをすると仕事の疲れがとれ、心身のリフレッシュができることに気づき、ヨガに楽しみを見出す。2006年に化粧品会社を退社、ヨガインストラクターとして活動を始める。現在、IYCインストラクターとして「キレイになるヨガ」や「アシュタンガヨガ」、オリジナルの「ヴィンヤサヨガクラス」の指導、また『suria』アンバサダー・イメージモデルとしても活動。その他各メディアでもモデルとして活動中。
‐免責事項‐
ご紹介しているレッスンを行う際は、ご自身で体調管理をしてください。
無理をするとケガのもととなりますので、無理せず行ってください。
ケガ・筋肉痛等、体調不良などにつきましては、当コンテンツ制作者は一切の責任を負いかねます。