今回は、ジャズダンスの基礎トレーニングと簡単なステップを使ったダンス・エクササイズをご紹介します。普段あまり使っていない筋肉を少しずつ動かしていくことで、体の柔軟性を高め、ダイエットにもつながります。姿勢の改善も期待できますので、ぜひ毎日続けてみてください。
※ 周囲に障害物がなく、足元が安定した場所で行ってください。
ジャズダンスの定義はとても難しいのですが、個人的には内側から感情と体を使うダンスだと思っています。その内から外に出す上で、バレエのメソッドを用います。なので根底にはクラシックバレエの動きがありますが、ショーとして見せたのが始まりで、回転やジャンプなど派手な動きが用いられているのだと思います。また時代が下るほどに変化してきていて、今は使われる音楽もジャズに限らず、バラードなどいろいろな音楽で踊ります。
足を上げたり回ったり飛んだりは、やみくもにできることではないので、クラシックバレエの基礎にあるような、体の中心から手足を伸ばして使うという動きが大切になってきます。一方で、動画にあるアイソレーションは、ダンス全般に共通する可動域を広げるための基礎練習ですが、クラシックバレエでは行いません。というのも、クラシックバレエは動きをつなげていくものですが、アイソレーションは体をパーツごとに切り離して、部分部分を動かしていきます。そのような動きはクラシックバレエにはないんですね。反対にヒップホップなどは、体をもっと細かく部分部分で区切って動かしていきます。日常生活ではまず動かさないだろうなという部分を、訓練で少しずつ動かせるようになっていきます。
今回のメニューも、続けていただくと可動域が少しずつ広がって体が柔らかくなったり、知らず知らずのうちに筋肉がついたりして、体を動かしやすくなっていくと思います。汗もじんわりとかけるので、運動としてもおすすめです。
ストレッチでは、伸ばしている場所を意識しながら動いていただきたいですね。アイソレーションとステップは、とにかく音楽に乗ること。音に乗ることを意識してみてください。音楽も一緒に楽しんでもらえたらと思います。 後はダンサーになりきること!「振り付け、合ってるかな」とか「これ変じゃないかな」とか思っても気にせず、まずはとにかく見た通りにやってみる。恥ずかしがらずに振り切ってやりきってみる。ご自身の殻を破ってください!
ある海外アーティストのコンサートに、女性ダンサーさんがウォーキングをするシーンがあったのですが、ただ歩くだけなのに本当にかっこよくて「ジャズだなぁ」と思ったことがあります。ジャズダンスをやっているダンサーさんは、体のラインがきれいだから長い手足がさらに長く見えて、女らしさや色気、しなやかさを感じられます。それはジャズダンスをやっていないと内からは出てこない魅力で、日々の鍛錬のたまものだと思います。
みなさんもぜひ、ちょっと遠くの物を取る時に、腕だけを伸ばすのではなく胸から動かしてみるなど、体の中心から手足を伸ばす動きを取り入れてみてください。また、つい重力に負けがちですが、気づいた時だけでも肩甲骨をグッと寄せて耳の後ろが天井に引っ張られるようなイメージを持つと、姿勢が良くなって体が変わっていくと思います。私自身も元々はすごく猫背だったのですが、バレエとダンスを続ける中で、日常生活でも気にかけるようになったことで少しずつ改善してきました。
体育の授業でダンスが取り入れられたりして、やはりダンス人口が増えましたね。スポーツジムが行っているダンスクラスや、ダンス教室が趣味の方向けに行っている入門教室もあって、社会人の方もダンスに触れる機会ができたと思います。
大人になってから始める方は、ダイエットや運動目的の方もいらっしゃいますが、「本当はやってみたかった」という方も少なくありません。今回のメニューは、基礎から振り付けまでちょっとずつ“いいとこ取り”をしたメニューになっています。この動画でダンスに興味を持っていただけたら、ぜひ身近なスタジオのレッスンに行ってみてください。私のレッスンにもいらしてくれたらうれしいです。
ダンスからは、日常では味わえない開放感と達成感を、踊っている間も踊った後も得られます。何かを思い悩んでいる時も、とにかく踊って汗をかくとストレス解消になるんですよね。私自身は本当にダンスからいろいろなことを学んでいます。人間関係とか物事に突き進む姿勢とか。何事も受け身ではなく自分には何ができるかを考えるというモットーができたのは、ダンスのお陰ですね。
- 久保田 真理さん プロフィール
ダンサー、ダンスインストラクター。Envision Nextage所属。
5歳からバレエ、10歳からダンスを始める。様々なジャンルを経験し、2011年上京。都内のダンススタジオでインストラクターとして活動する傍ら、地元静岡の小学生への指導も定期的に行っている。またバックアップダンサーとして、矢沢永吉、嵐、松岡充、西野カナ、DISH//、水曜日のカンパネラといったアーティストの公演に出演している。
Envision Nextageホームページ
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また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理をせず行ってください。
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