腸が元気になると、便秘の改善はもちろん、免疫力アップや美肌、冷え性改善など、女性にうれしい効果が期待できます。そこで寝る前のわずか10分ほどでできる、簡単な腸もみエクササイズをご紹介!また並行して取り入れれば、より効果アップの食事法や生活習慣のポイントもぜひチェックしてみてください!
腸の機能には、栄養の吸収と排泄のほかに、免疫の管理があります。すり傷が自然に治るのは自分がもともと持つ免疫によるもので、この機能を管理しているのが小腸と大腸といった「腸管」です。
腸もみの効果
①腸を動かす
②リンパや血液の流れを促す
③免疫力アップ
この効果によって、便秘の改善やダイエットだけでなく、肌荒れ、ニキビ、むくみ、冷え性など、体の不調をやわらげることができます。
また腸もみの刺激によって自律神経が整えられ、リラックスホルモンであるセロトニンの分泌も促されますから、快眠も期待できます。
腸もみは”ながら”でよいのです。座った状態でもできるので、トイレに行ったついでやテレビを見ながらでOKですが、やはり寝る前に行うのが一番おすすめです。半身浴をしながら行うのもおすすめです。
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腸もみのポイントと注意事項
- 1刺激はご自分の手で行ってください。
- 2行うタイミングとしては食後2時間以上空けましょう。
- 3刺激の強さは「イタ気持ちいい」程度、痛みを与えず無理をしないように行いましょう。
- 4妊娠中の方は腸もみをおすすめしません。食事でのコントロールをおすすめします。
- 5 手術後や投薬、通院をされている方は医師にご相談ください。
- 1刺激はご自分の手で行ってください。
睡眠にお悩みのある方は、自律神経のバランスが崩れている可能性があります。そういう方の腸は満足な蠕動(ぜんどう)運動ができないことも多く、毒素の排泄が上手くいかず、炎症がいろいろな痛みとして、身体に現れてくる場合があります。
蠕動運動が活発でない方が腸もみを続けていくと、腸が動き始め、そのため一時的に膨満感がでてくることがあります。そのまま継続していくと腸の動きが正常化してきますので、お腹の張りもなくなります。ぜひ、腸が動き始めるまでの期間限定でいいですのでトライしてみてください。
蠕動運動がしっかりとなるころには、自律神経のバランスもとれ、夜中にトイレに起きなくなるなど、自然と深い眠りを得られるようになります。
私たちが毎日摂取している食事は、栄養としてもちろん重要なのですが、お腹の中のビフィズス菌にとっても、とても重要なものです。特に「善玉菌」に必要なのは食物繊維です。食物繊維を摂ると善玉菌が育ち、腸が活発に動くようになります。 その結果、副交感神経の活性化につながるのです。食物繊維をしっかり摂取して、腸管の調整を行ってください。
腸内の状態を知るには便の研究がおすすめです。
目安としては、
①食事が動物食(肉食)に偏ると、便の色は黒く、ニオイも強くなります。
②理想的な便は、赤ちゃんの便のように黄色く浮き、形状はバナナ便です。ニオイはヨーグルト臭で、全く気にならなくなります。
目標はこのヨーグルト臭をしたバナナ便です。このバナナ便をみることができたら、自分研究は成功です。便は身体からの「お便り」。腸の調子は身体のバロメーターです。ぜひ毎日のチェックをおすすめします。
最初に、呼吸でリラックスモードに切り替えます。ゆっくりとした深い腹式呼吸によって横隔膜やお腹の筋肉を動かすと、腸の動きも活発になります。
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- 仰向けになり、ゆっくり鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、口から吐く。
この時「フゥ~」ではなく「ハァ~」と吐くこと。あごの力を抜くと全身もゆるんでくる。
これを5回繰り返す。
- 仰向けになり、ゆっくり鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、口から吐く。
下腹がぽっこりと出てしまう原因には、「腸に宿便や余分な水分がたまっている」「内臓全体が疲れている」といったことが挙げられます。このマッサージは、下垂した腸を引き上げつつ、太ももの付け根のリンパ節も刺激して、デトックス効果が期待できます。
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骨盤の内側のVラインを刺激します。
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- 1仰向けになり、骨盤の下に大きめのクッションなどを挟む。横から見た時に、肩から膝が一直線になるように。
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- 2骨盤の内側のラインの部分に手の小指側を当て、息を大きく吸って、吐きながら手を差し込み引き上げる(手前に引く)。
- 35回繰り返したら、手を下ろしゆっくり呼吸をする。お腹が凹んで、胃のあたりがぽっこりしたらOK。
小腸をもむことで小腸の動きを活発化させるとともに、小腸の裏側に密集しているリンパ節も刺激します。リンパの流れを促し、全身のむくみ解消に効果的です。
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おへそから指3本の位置にある6か所のポイントを刺激します。
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- 1仰向けになり、両膝を立て、おへそから指3本上の位置に、両手の指の腹を重ねて置く。
- 2大きく息を吸って、ゆっくりと吐きながら4カウントで押し回し、吸いながら4カウントで戻す。
イタ気持ちいいくらいの強さで押す。 - 3同じように、時計回りに、おへその右上、右下、下、左下、左上の5か所も順にマッサージする。痛みやコリを感じたところは、もう一度念入りにマッサージする。
便秘の人は、大腸の下にある「S字結腸」に便がたまっているケースが多いので、この部分をしっかりもみほぐしましょう。大腸をきれいにしておくと、肌荒れなどの不調も改善されます。
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骨盤の内側のVラインのうち、S字結腸がある左側を上から順に刺激します。
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- 1仰向けになり両膝を立てる。右足を上にして足を組み、そのまま右側に倒す。
- 2左の骨盤の内側、一番上のポイントに両手の指の腹を重ねて置く。
- 3大きく息を吸って、吐きながら4カウントで押し回し、吸いながら4カウントで戻す。
- 42cmずつ下にポイントをずらしながら、3か所マッサージする。
これを2セット行う。
腸もみエクササイズと一緒にやるとより効果のある、仙骨を刺激するストレッチをご紹介します。仙骨は骨盤の後ろにある三角形の骨で、骨盤の神経が集中しています。この部分を刺激したり温めたりすることで、便秘の改善につながります。
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骨盤の後ろ(おしりのすぐ上)にある三角形の仙骨という骨を刺激します。
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- 1仰向けになり、両膝を立て、足先は肩幅に開く。両手を組んで頭の下に置く。
- 2鼻から息を吸いながら、お尻を持ち上げる。
- 3口から勢いよく息を吐きながら、同時にお尻をトンっと落とす。
これを5回繰り返す。
※スプリングの効いたマットレスなど、やわらかすぎる場所では効き目が弱いので、床にヨガマットなどを敷いて行うのがおすすめです。
- 砂沢佚枝(いさざわやすえ)さん プロフィール
- インテスタージュ腸セラピスト。ゲシュタルト研究所代表取締役。アロマ&エステサロン「マザーアロマ」主宰。アメリカで心理学を専攻した後、心理療法とボディーセラピー&ハーバロジーを学びにエサレン研究所へ。帰国後ゲシュタルト研究所併設アロマテラピーサロンをオープン。現在、女子栄養大学大学院免疫検査研究室で腸管免疫と自律神経を、サロンでは臨床研究を行う。また公共施設、教育機関等での腸もみセミナーなども積極的に行っている。自身も腸もみを始めて42歳で子どもを授かった実績がある。『1分でくびれる!腸もみダイエット』『からだ想いさんの1分間腸もみ即効デトックス』など著書多数。
「ゲシュタルト研究所/マザーアロマ」ホームページ:http://thl.co.jp/index.php
‐免責事項‐
ご紹介しているエクササイズにつきましては、効果を保証するものではありません。
また実施する際は、ご自身で体調管理のうえ、無理せず行ってください。
ケガ・体調不良などにつきましては、当コンテンツ制作者は一切の責任を負いかねます。