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睡眠博士のぐっすり眠りなサイエンス

 » 寝坊の原因と解消法

今回も読者の方からの眠りに関するご質問にお答えしていきます。

なかなか寝坊がなおりません。何か良い対処法はないでしょうか?

解説者プロフィール
ぐっすり睡眠博士こと 金子 勝明
東洋羽毛工業株式会社 営業企画課所属
睡眠健康指導士、睡眠環境・寝具指導士の資格を持ち、商品開発、営業企画、睡眠の研究など幅広く手掛けるなんでも系社員!睡眠講座の要請を受け、講師として全国各地を飛び回り、自身睡眠不足になりながらも、日夜睡眠の大切さを訴える。

answer1まずは起きる時間を一定にする

普段あまりいびきをかかない人でもお酒を飲んだ後はいびきをかくことがあります年齢にかかわりなく朝が苦手という話をよく耳にします。ついついテレビゲームに熱中したり深夜番組を見たりして就寝時間が遅くなると、当然、朝起きるのが辛くなりますね。こうした日々の生活習慣だけでなく、例えば年末年始の休暇や夏休みの間に夜更かしを続けただけでも、昼夜逆転の生活から戻せなくなってしまうことがあります。場合によっては、体内時計がうまく働かない「概日リズム睡眠障害」になり、治療が必要になるケースもあります。

予防策として、まずは起床時間を一定にすることです。学校や仕事が休みだからと、昼頃までダラダラと寝ているのは睡眠サイクルを乱す原因になります。休日でも、平日との起床時間の差を2時間以内に抑えることを心がけてみてください。

口の筋力低下や口呼吸にも注意お母さんが助かるから早起きして!?

お母さんが助かるから早起きして!?起床時間を一定にしたくても、そもそもうちの子は起きてくれない…という親御さんもいらっしゃると思います。まずは起こす時に、カーテンを開けたり照明をつけたりして、部屋を明るくしてみましょう。その際、実践する前に、お子さんに行う意味や理由を説明することが大切だと、作業療法士の菅原洋平氏は著書『誰でもできる!「睡眠の法則」超活用法』で語っています。

また説明する際は「あなたが朝起きてくれたらお母さんが助かる」といった具合に、相手の行動によって自分がどう思うかを伝えることがポイントなのだそうです。

目覚めた後しっかり朝日を浴びて体に「朝」を認知させると、その約14時間後に体内でメラトニンが分泌されます。メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれる、睡眠をコントロールする物質です。朝の行動が、夜に眠気を起こすカギであり、夜にきちんと眠くなることが、翌朝のスッキリとした目覚めにつながるわけです。

answer3光による“隠れ睡眠不足”に注意

光による“隠れ睡眠不足”に注意メラトニンの分泌は光の影響を受けるため、朝に太陽光を浴びると減り、日が落ちる夕方から夜にかけて増えていきます。逆を言えば、夜に強い光を見ると分泌が抑制されて眠気が起きにくくなってしまうのです。夜間は間接照明を使うなど、なるべく室内の明かりを抑えることをおすすめします。特にお子さんは光の感受性が高いので、照明には気を配りましょう。

お子さんに限らず、寝る直前までパソコンやスマートフォンを使うことも、ブルーライトが脳を目覚めさせてしまうのでNGです。睡眠前にスマートフォンを1時間操作すると、中途覚醒が起こりやすくなるという実験結果もあります。寝つきが変わらないため自覚しにくいものの、実際には十分な睡眠がとれていない状態です。朝起きられない原因には、このような無意識の睡眠不足も考えられるのです。

起床時間を3回唱えて“目覚ましホルモン”を分泌起床時間を3回唱えて“目覚ましホルモン”を分泌

メラトニンが眠気を呼ぶホルモンであるに対し、目覚めを呼ぶホルモンがあることをご存じでしょうか?
それがコルチゾールです。目覚める3時間ほど前から分泌が増え始め、体温や血糖値を上げて体を活動モードに切り替えていくのです。

起床時間を3回唱えて“目覚ましホルモン”を分泌さらにコルチゾールの分泌を促す物質もあり、これは早く起きようと頭の中で意識するだけで、分泌が早まり体を起床に備える働きをすることが分かっています。

そこで寝坊にお困りの方は、眠る前に起床時間を3回唱えてみましょう。一発解決!とはいかないかもしれませんが、続けるうちに体が覚えていきますので、ぜひ試してみてください。

いびきの程度に合わせた対策を睡眠時間を削っても仕事や勉強ははかどらない!

睡眠時間を削っても仕事や勉強ははかどらない!残業や受験勉強で夜遅くまで頑張っている方も多いでしょう。しかし東北大学医学部・川島隆太教授の実験によると、①5時までしか働けない、②何時まで働いてもいいという2つの条件下で同じ人に働いてもらったところ、②の方が仕事の量が少なかったそうです。これは①の場合は時間の制限がある分、自然と集中して効率よく働こうとしたためです。

また睡眠時間が減ると、記憶の整理を行うレム睡眠が減ってしまいます。すると、学んだことが脳に記録されず、せっかくの勉強や経験が無駄になりかねません。寝坊の一番の解決方法は、やはり適度な睡眠時間をとることです。毎日夜更かしをしているなど、明らかな睡眠不足による寝坊の場合、生活パターンを見直して根本的な解決を図ることが大切です。

[参考文献]
・渡辺 博 [編]『子供の保健』(改訂第2版 新装版)中山書店、2016
・櫻井 武『睡眠障害のなぞを解く』講談社、2015
・内山 真『睡眠のはなし』中央公論新社、2014
・古賀良彦『睡眠と脳の科学』祥伝社、2014
・菅原洋平『誰でもできる!「睡眠の法則」超活用法』自由国民社、2013
・茂木健一郎『脳が冴える快眠法』日本能率協会マネジメントセンター、2013
・川島隆太『元気な脳が君たちの未来をひらく』くもん出版、2012
・鈴木みゆき [編]『保護者もいっしょ 生活リズム改善ガイド』ひかりのくに、2006