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美容と睡眠
コラム

美容コンサルタント美羽Miu

vol. 31スマホ不眠を防ぐ上手な使い方とは?快眠のためのポイント5つ

寝付きの悪さや睡眠不足は、さまざまな要因によって引き起こされます。中でも、近年とくに注目されているのが、スマホが睡眠に及ぼす影響です。今回は、睡眠とスマホの関係性について、とくに不眠や睡眠の質低下を防ぐ「上手なスマホの使い方」について解説します。

スマホが発する「ブルーライト」とは?

スマホが発する「ブルーライト」とは? 手軽にネットにアクセスできて、便利なスマホ。仕事にもプライベートにも欠かせない、自分の身体の一部のように活用している方も多いのではないでしょうか。

そんなスマホですが、そのディスプレイから発するブルーライトは、眠りを妨げてしまったり、睡眠の質を下げてしまったりすることがあります。
ブルーライトとは、可視光線(目に見える光)の中では最も波長が短く、強いエネルギーを持つ光です。じつはこのブルーライト、人間の体内時計の調節にも非常に深く関わっています。



ブルーライト体内時計の関係性

ブルーライトと体内時計の関係性 人間の体内時計は、24時間よりも少しだけ長い周期で巡っています。このため、光などの刺激が足りない状態で過ごし続けると、就寝・起床のリズムは後ろにズレやすくなります。
このズレをリセットしてくれるのが、太陽光です。起床して太陽光を浴びることで、脳は「朝が来たこと」を認識して頭と身体を覚醒させます。体内時計も、そこを起点に新しい1日のリズムを刻み始めるのです。
太陽光ほどではありませんが、スマホの画面の光にも、ブルーライトが含まれています。このため、夜寝る前などにスマホの画面を見ると、脳が「まだ昼間だ」と勘違いしてしまいます。
すると、ブルーライトによる刺激で目が冴えてしまうだけでなく、睡眠ホルモンのメラトニンの分泌も抑制されてしまいます。
夜寝る前にスマホを見ると「寝付きが悪くなる」「眠りの質が低下する」という現象は、このような仕組みで生じるのです。



快眠を守るスマホの使い方・ポイント5つ

夜、布団に入ってもなかなか眠れなかったり、眠りの質が低くて夜中に何度も目覚めてしまったり……。
こうした状態が続けば、睡眠不足による健康への弊害や、不眠症などの睡眠障害にも繋がりかねません。
ぐっすり眠って日々を元気に過ごすため、夕方から夜間にかけてのスマホ使用時には、次のポイントを意識してみましょう。


夜間はデジタルデバイスの使用を控える

夜間はデジタルデバイスの使用を控えるブルーライトは、スマホ、PC、タブレットといったさまざまなデジタルデバイスの画面から発生していますが、とくにスマホは目のすぐ近くで使用することが多いため、光による影響も生じやすくなります。就寝の1時間前くらいから、スマホの使用をできるだけ控えましょう。
またスマホを使ったゲームやSNSチェックなどは、夜ではなく朝行うようにしてみてください。ブルーライトの覚醒効果で、朝の目覚めがスッキリします。


布団にスマホを持ち込まない

とくに気をつけたいのが、布団の中でスマホを見る習慣です。布団に入ってからも、メールやSNSをチェックしたり、寝落ちするまで動画を見続けたりしていませんか?
こうしたことが続くと、布団に入っても脳が「まだ寝なくていい」と判断するようになってしまいます。布団は「寝るための場所」と決めて、スマホを持ち込まないことが大切です。


アナログな趣味を見つける

アナログな趣味を見つける とは言え、「スマホがないとどうにも手持ちぶさたで困る」という方も多いのではないかと思います。
そんなときは、スマホやネットを使わない、アナログな趣味を見つけてみるのはいかがでしょうか。
たとえば、静かな音楽を流しながらの読書や編み物、塗り絵、工作、パズルなど。手書きの日記をつけたり、瞑想にチャレンジしたり、アロマで良い香りを楽しみながらストレッチをしたりするのも素敵ですね。


ディスプレイの設定を変更する

多くのスマホには、輝度を下げてブルーライトの量を抑える「ナイトモード(夜間モード)」「ナイトシフト」といった機能が備わっています。
この機能を使って、夕方から夜間にかけては画面がナイトモードになるよう、スマホを設定しておくこともオススメです。


ブルーライトをカットできるグッズを使う

スマホのディスプレイに貼る保護シートの中には、ブルーライトをカットする機能がついているものがあります。
また、かけるだけでブルーライトをカットしてくれるメガネも市販されています。こうしたグッズを上手に活用するのも、ブルーライトの影響を和らげるのに役立ちます。しかし、種類や使い方によって効果はまちまちですので過信は禁物です。




【監修】東京ベイ・浦安市川医療センター CEO / 医師 神山 潤 先生

睡眠、特にレム睡眠を脳機能評価手段の一つとして捉える臨床的な試みに長年取り組む。
旭川医科大学、UCLAでは睡眠の基礎研究に従事。米国から帰国後、日本の子どもたちの睡眠事情の実態(遅寝遅起き)に衝撃を受け、社会的啓発活動を開始している。


【主な著書】
・朝起きられない人のねむり学 一日24時間の賢い使い方
・眠りは脳と心の栄養! 睡眠がよくわかる事典 早起き・早寝で元気になれる
・睡眠で人生が劇的に変わる生体時計活性法 (講談社+α新書)
他多数