コラム
美容コンサルタント美羽Miu
vol. 23掛け布団を選ぶ4つのコツ。眠りの質を下げないポイントは?
元気に活動するためには、質の良い睡眠をとることが不可欠です。そして質の良い睡眠をとるためには、寝具選びが大切になってきます。寝具の中でも「掛け布団」は、快眠のキーポイントとなるアイテム。今回は、睡眠の質を下げてしまわないような「掛け布団の選び方」について解説します。
快眠の目安は、寝床内環境「温度33℃/湿度50%」
あなたは「布団に入っても寝付けない」「寝ても途中で目覚めてしまう」といった悩みを抱えていませんか?
もしかするとそれは、布団の中の温度や湿度が適切でないためかもしれません。ここで、ぐっすり眠れる「寝床内環境」に注目してみましょう。
寝床内とは、掛け布団と敷き布団の間にある空間のこと。寝床内環境は、心身の状態や寝室環境と同様に、よい眠りを得るための重要な要素とされています。厚生労働省『e-ヘルスネット』によると、快眠に最適な寝床内環境の条件は「温度33℃(±1℃以内)、湿度50%(±5%以内)」です。掛け布団を選ぶ際は、この寝床内環境を快適に保てるかどうかを意識してみましょう。
掛け布団の上手な選び方・4つのポイント
掛け布団を選ぶ際のポイントは、「保温性」「湿度に関する機能」「柔らかさ」「軽さ」の4つです。
point1.保温性
人の脳内では、交感神経と副交感神経という2つの神経(自律神経)がバランスを取り合っています。寒さを感じると体温を上げるために交感神経が優位になりますが、この交感神経はもともと覚醒・興奮を促す作用を持っています。 このため、寒さを感じているとよく眠ることができません。かと言って、暑すぎてもまた寝苦しさを感じてしまいます。
眠りの質を下げないためには、布団の中を快適な温度(33℃前後)に保てる掛け布団を選びましょう。
point2.湿度に関する機能
吸湿性、透湿性、放湿性といった「湿度に関する機能」も重要です。布団の中に湿気がこもると寝苦しく感じるだけでなく、冷えた汗により風邪を引いてしまう恐れもあります。人は一晩にコップ1杯分もの汗をかきます。パジャマ選びと同じように、掛け布団も吸湿性のよいものを選びましょう。吸湿性に優れた掛け布団(上質な羽毛ふとんなど)は、汗を寝床の外に上手に逃がしてくれるので、季節を問わず心地よく眠れます。
point3.柔らかさ
眠っているときも、身体は刺激を受け止めています。寝具の手触りが固くてゴワゴワしていると、寝ている間じゅう不快な刺激を受け続けるため、脳はしっかりと休めません。掛け布団を選ぶときは、柔らかさや質感も大切です。側地(がわじ/布団の外側の生地のこと)が柔らかく、手触りがよいと感じるものを選びましょう。
point4.軽さ
4つめのポイントは、軽さです。重すぎる掛け布団は毛細血管を圧迫し、血流を妨げてしまいます。血行が悪くなると、脳や身体に必要な成分を運ぶ機能が低下するため、起きたときに疲労感を覚えやすくなります。また、寝返りのことを考えても「軽さ」は大切なポイントです。健康な人は一晩に20〜30回も寝返りをうつと言われています。重い掛け布団をかけて寝るということは、例えて言うなら一晩じゅう筋トレをしているようなもの。朝起きたときにはぐったり疲れてしまいます。
掛け布団は軽いもの、かつ身体にフィットするものが理想的です。
「軽い掛け布団」への切り替えはタイミングが大切!
重い掛け布団から軽い掛け布団に切り替えた時に、「掛け布団が軽すぎて落ち着かない」、「寒く感じる」という方もいらっしゃると思います。
実は、掛け布団の重さに安心感を持っている方の場合、軽くて物足りなくなり、落ち着かなかったり、寒く感じたりしてしまうことがあります。
そのため、軽い掛け布団が良いからと言って、真冬に急に替えるのはおすすめできません。できれば、寒くなって温かい布団が必要になってくる秋に替えることをおすすめします。
真冬に変える場合は、毛布などを使って物足りなさがないようにしてください。
- vol. 1美肌をつくる睡眠のコツ。肌と眠りの深い関係とは?
- vol. 2本当に髪に良いシャンプーのポイント3つ。日々のお手入れで艶々ヘアを目指そう!
- vol. 3ぐっすり眠れる「寝室づくり」の秘訣とは?スグできるコツを教えます
- vol. 4食事が眠りの質を変える?ぐっすり眠るための「食べ物・飲み物」上手な摂り方
- vol. 5あなたに最適な「睡眠時間」とは?ベストな睡眠時間の調べ方を教えます
- vol. 6寝苦しいのは「寝床内環境」のせいかも?ふとんの中の温度・湿度を快適に整える4つのポイント
- vol. 7寝落ちは立派な危険信号!睡眠負債のセルフチェックと解消法
- vol. 8若いあなたも注意が必要!認知症リスクを上げる危険な眠り方とは?
- vol. 9美容と健康に欠かせない!成長ホルモンの働きと、分泌を促すコツ
- vol. 10体内時計は2種類あるって知ってた?それぞれを整えて眠りの悩みを解消する3つのコツ
- vol. 11幸せホルモン・セロトニンを分泌させるコツとは?
- vol. 12もう怖くない!「金縛り」の科学的なメカニズムと予防法を解説します
- vol. 13夜はスマホを置いてリラックス♪“なかなか眠れない”を防ぐ簡単なおすすめ習慣
- vol. 14熱すぎるお湯はNG!快眠のための「正しいお風呂の入り方」
- vol. 15寝起きの頭痛・肩こりの原因は?
- vol. 16夜ふかし続き、徹夜明け…眠気を覚まして仕事を乗り切る6つのコツ
- vol. 17コーヒー以外も要注意!寝付きを邪魔する「カフェイン」を含む飲み物リスト
- vol. 18寝付きのよさと間違えやすい「バタンキュー型睡眠不足」とは?予防・改善する3つのコツ
- vol. 19睡眠の質を高める「朝の過ごし方」とは?すぐ真似できる3つのポイント
- vol. 20寝付けない夜に試したいこと
- vol. 21眠り上手は痩せ上手。睡眠とダイエットの深い関係
- vol. 22日中の居眠りは病気のサイン?職場&テレワークで眠気を乗り切るコツ
- vol. 23掛け布団を選ぶ4つのコツ。眠りの質を下げないポイントは?
- vol. 24目覚めスッキリ♪ 朝に効く「香り」と簡単アロマ活用法
- vol. 25心地よく眠れる♪睡眠の質を上げる「寝具のお手入れ」のコツ
- vol. 26テレワークは睡眠不足になりやすい?リズムを崩さない4つのコツ
- vol. 27睡眠不足は体温が原因? 冷えで眠れない人必見!「体温の下げ方」
- vol. 28パワーナップで午後の仕事もサクサク♪短い仮眠の実践法と3つのポイント
- vol. 29社会的時差ボケってどんなもの?休日の寝溜めが招く意外な悪影響とは
- vol. 30寝る直前に運動してはいけないって本当?眠りと運動の関係
- vol. 31スマホ不眠を防ぐ上手な使い方とは?快眠のためのポイント5つ
- vol. 32まさに「寝る子は育つ」。子どもの睡眠を守る5つのポイント
- vol. 33睡眠の質を落とす「NG生活習慣」とは?よく眠るための簡単セルフチェック
- vol. 34快眠のカギは寝室・寝具にあり。睡眠の質をUPする「睡眠環境」を整えよう
- vol. 35ロングスリーパー、ショートスリーパーの目安は?睡眠障害との見分け方も解説
- vol. 36「よく動く人」はよく眠る♪快眠のための運動で意識したい2つのポイント
- vol. 37【寝酒はNG】睡眠の質を下げない「アルコールとの上手な付き合い方」を解説
- vol. 38春夏秋冬で変わる睡眠の特徴とは?季節ごとの快眠のコツを解説
- vol. 39夜ぐっすり、朝スッキリ♪睡眠の質を上げる日光浴のコツ
- vol. 40快眠への第一歩!質の良い眠りを手に入れるための就寝前ルーティン
- vol. 41放置は危険。「睡眠負債」が引き起こす5つのリスクと対策のポイント