コラム
美容コンサルタント美羽Miu
vol. 4食事が眠りの質を変える?ぐっすり眠るための「食べ物・飲み物」上手な摂り方
ぐっすり眠ると、健康にも美容にも嬉しいメリットがたくさんあります。スッキリした頭で元気に過ごすことができますし、認知症やガンなど深刻な病のリスクも下がります。よく眠れた翌日は肌もツヤツヤと輝いてくれますよね。
ぐっすり眠るために大切なことはいくつもありますが、【食べるもの・飲むものを意識すること】も、その一つです。今回は、寝付きの良さや眠りの質を改善するための食べ物・飲み物の摂り方について解説します。
朝食をしっかり摂り、就寝前の夜食や間食は控えよう
まず心掛けたいのは、「毎日朝食を摂ること」「就寝前の夜食や間食を控えること」の2つです。
私たちが日中活発に活動して、夜間ぐっすり眠るためのリズムをコントロールしているのは、生まれつき備わった「体内時計」という機能です。1日は24時間周期ですが、体内時計の周期は24時間より少し長いことが分かっています。
体内時計は朝日を浴びたり朝食を食べたりすることでリセットされるため、スイッチとなる朝食を抜くと体内時計が後退して(=後ろにズレて)しまうのです。体内時計のリズムが乱れることで、睡眠の質が悪くなり、眠っても疲れが取れにくくなってしまいます。
また、就寝前の夜食や間食にも注意が必要です。就寝前に食事を摂ることも体内時計の後退を招く要因となり、睡眠の質が下がってしまう恐れがあります。
とはいえ、空腹でもよく眠れませんので、どうしても夕食の時間が遅くなってしまう場合は、食事を2回に分けるといった工夫がおすすめです。たとえば、エネルギー源になる主食(ご飯やおにぎりなど)を夕方に食べておき、他の栄養源になるおかずは夜間に軽く食べるようにすると、睡眠への悪影響を軽減できます。
朝食で大切なのは栄養バランス。和食でも洋食でもOK
ぐっすり眠るためには、朝食の栄養バランスも意識しましょう。体内時計の機能を健康的に維持するためには、炭水化物はもちろん、タンパク質や脂質も必要です。
とくにタンパク質は、眠りに欠かせない「メラトニン」という物質とも深い関係があります。メラトニンは、睡眠と覚醒のリズムを調節したり、自然な眠気を促したりする働きを持つ物質で、その原料となるのがタンパク質に含まれる必須アミノ酸「トリプトファン」なのです。トリプトファンは身体の中で作ることができないため、食事で積極的に摂取していきましょう。
「理想の朝食は和風か洋風か?」と迷っている人もいるかもしれません。じつは、“睡眠の質を上げる”という観点から言えば「どちらでもOK」が正解です。
タンパク質を多く含む食材はさまざま。たとえば、「卵」「乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト、バターなど)」「大豆製品(豆腐、納豆、煮豆、味噌、醤油など)」「肉類(鶏ささみ、牛もも肉、豚ロースなど)」「魚介類(イワシ、たらこ、鮭など)」といった食品には、高品質のタンパク質がたくさん含まれています。
一番大切なのは「栄養バランスの良い朝食を食べよう」という意識であり、メニューは和風でも洋風でも全く問題ありません。自分らしく美味しい朝ごはんを楽しみましょう。
「ハーブティー」はぐっすり眠れる魔法の飲み物
飲み物については、寝る前にハーブティーを飲む習慣がおすすめです。ハーブティーは香りと味の両面からリラックスできる上、種類によっては寝付きを良くする効果も期待できます。
もう1つ、ハーブティーの良いところは、お湯を入れてしばらく蒸らす時間があるところ。就寝前に短くても心からリラックスする時間を持つと、寝付きがぐっと良くなります。ハーブティーを蒸らす5分間は、そんなリラックスタイムにピッタリ! 部屋を満たす良い香りに包まれながら、ぼんやり、ほっこり過ごしましょう。
ハーブティーだけでなく、ノンカフェインの麦茶、コーン茶、黒豆茶など、ご自分の好きな香りのお茶であれば同様の効果を期待できます。お気に入りのお茶を常備しておくと良いですね。
反対に、寝る前にあまり飲まない方が良いのは、アルコールやカフェインの入った飲み物です。カフェインには強い覚醒作用があるため、寝付きにくく、眠りが浅くなってしまいます。
また、アルコールには眠気を誘う作用はあるものの、就寝後にはかえって眠りの質を下げてしまいます。人によっては「晩酌すると寝付きが良くなる」と感じるかもしれませんが、たとえ寝付けたとしても眠りの質は低下しているのです。
寝る前に何か飲むのなら、お酒やコーヒーではなく、好きな香りのハーブティーが断然おすすめです。
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