朝目が覚めて、布団から起き上がったとたんに「頭痛・肩こり」を感じることはありませんか? 朝一番にそうした症状が出ると、気持ちまで落ち込んでしまいますよね。
寝起きの頭痛や肩こりの原因は、日常のちょっとした過ごし方に隠れていることもあるのです。
寝起きの「頭痛・肩こり」主な原因はコレかも
人間の身体は眠っている間にさまざまな修復活動を行っています。ですから本来、寝起きは一番頭がスッキリしているはずの時間帯です。
でも実際は、目が覚めてすぐに「頭が痛い」「身体が重い」といった不調を感じることがありますよね。その原因は次のようなものかもしれません。
◆寝起きの「頭痛・肩こり」主な原因は…
1.睡眠不足が続いている
2.寝ている間に脱水症状を起こしている
3.いびき・歯ぎしりをしている
4.寝る前にアルコールを飲んだ
5.ストレスが溜まっている
6.寝室が冷えすぎている
7.寝具(枕やマットレス)が合わない
こうした状態に心当たりはありませんか? これらは、寝起きの頭痛・肩こりを引き起こす原因として多いものです。
これらが原因の場合の頭痛や肩こりを予防するためには、どうしたら良いのでしょうか? 次の章で、具体的に解説しましょう。
寝起きの「頭痛・肩こり」を予防する7つのポイント
寝起きのイヤ〜な頭痛・肩こりを予防するためには、「日中の過ごし方」や「寝室・寝具などの環境」を整えることが大切です。具体的には、次のポイントを押さえましょう。
(1)睡眠時間を確保する
起きている間、脳は休みなく働き続けています。脳に溜まった疲労物質を身体の外へ排出する作業のほとんどは、睡眠中に行われています。
このため、睡眠時間を充分確保できない日々が続くと、脳にダメージや疲労物質が蓄積されていき、頭痛を引き起こすことがあります。
必要な睡眠時間は人によって異なります。まずは自分にとって適切な睡眠時間(自然にスッキリと目覚められ、昼間に耐えられないほどの眠気がないか)を把握して、睡眠不足になっていないかをチェックしましょう。
(2)寝る前にコップ1杯の水を飲む
頭痛やだるさの原因として意外と多いのが、体の水分不足です。人間は、一晩にコップ1杯分(約200ml)の汗をかくと言われており、寝起きは水分を失っている状態になります。
水分の不足による頭痛やだるさを防ぐために、毎晩寝る前にコップ1杯の水を飲む習慣を試してみてください。
(3)いびき・歯ぎしりの対策をする
家族から、いびきや歯ぎしりを指摘された経験はありませんか?
大きないびきは、睡眠時無呼吸症候群の人に多い兆候の1つです。睡眠時無呼吸症候群とは、就寝中に呼吸が止まる状態が数秒間続く症状で、酸素不足から寝起きの頭痛を引き起こしやすくなります。
また、歯ぎしりにも要注意。歯ぎしりしているときは、奥歯をギュッと噛み締めています。首から肩にかけての筋肉が緊張し、頭痛や肩こりを引き起こします。
どちらも自分では気づきにくい現象ですが、頭痛より大きな病気に繋がる可能性もあります。もし心当たりがある方は、「医師の診断を仰ぐ」など、早めの対処をおすすめします。
(4)寝る前のアルコールを控える
アルコールは、寝付きを良くしますが、睡眠の質を下げてしまうことで知られています。さらに、アルコールには利尿・発汗作用もあるため、就寝中の水分不足の状態も加速させてしまうのです。
寝酒の習慣がある人は、寝る前にお酒を飲むことを控えるだけで、翌朝の頭痛・肩こりを防げる可能性があります。
(5)ストレスをこまめに発散する
強いストレスを抱えているときや、長期間に渡りストレス状態が続いているときなどは、眠りの質が悪くなってしまいがちです。
眠りの質が下がると、就寝中に疲労物質を充分排出できず、筋肉も緊張したまま充分休めないため、翌朝の頭痛・肩こりに繋がります。
ストレスは溜め込まず、できるだけこまめに発散しましょう。発散方法としておすすめなのは、軽いストレッチや散歩です。日中に行うと、身体も心もリフレッシュでき、夜の心地よい眠気にもつながります。
(6)エアコンの温度を見直す
寝ている間に身体が冷えを感じると、体温を逃がさないように自然と血管が収縮し、身体を丸めて小さく縮こまる姿勢になります。この状態で眠り続けると、血行が悪くなり、肩こりや頭痛の原因になるのです。
冬の寒い時期はもちろんですが、夏場の冷房の効かせすぎにも要注意。ただし「暑さを我慢して眠る」というのも決して良いことではありません。
眠るために最適な室温は「夏は25〜28℃、冬は16~20℃」と言われています。エアコンを上手に活用して、身体に負担の少ない温度をキープしましょう。
▼寝室や寝床内の温度については、こちらの記事も読んでみてくださいね。
(7)自分に合った枕やマットレスを使う
寝起きの頭痛・肩こりの原因として非常に多いのが、枕やマットレスなどの寝具が「身体に合っていないこと」です。
枕の高さ・硬さが身体に合っていないと、寝ている間じゅう首や背中が不自然な形で固定されてしまいます。すると筋肉がこわばり、肩こりや頭痛を引き起こしやすくなります。
また、マットレスも重要です。「マットレスは柔らかい方が良い」と思い込み、柔らかすぎるマットレスを使っている人も多いもの。
柔らかすぎるマットレスは、身体が沈み込んでしまって寝返りが打ちにくくなるため、不自然な姿勢で長時間眠ることになります。
筋肉をリラックスさせた状態で眠るためには、自分に合った枕やマットレスを選ぶことが大切です。「選び方に自信がない」というときは、寝具専門のショップでプロに相談してみるのも良いでしょう。
「いつもと違う頭痛」には要注意、医師の診察を受けて
頭痛・肩こりは、筋肉の緊張から起きる場合も多いもの。日頃から首・肩・肩甲骨周りのストレッチをこまめに行い、筋肉をほぐしておくのも痛みの予防につながります。(※ただし、痛みが出ているときは無理に行わないでください。)
ただし、頭痛は重大な病気の兆候である可能性もあります。もしも、いつもと違う症状(たとえば、手足のしびれや動かしづらさ、喋りづらさ、吐き気など)がある場合には、放置せず早めに医師の診察を受けましょう。
寝起きの頭痛・肩こりを防いで、一日を元気にスタートしていきましょうね!
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